レッドソックスでリハビリのプロセスが再考されそうな吉田。(C)Getty Images 急転直下で生まれたチャンスを掴め…

レッドソックスでリハビリのプロセスが再考されそうな吉田。(C)Getty Images

 急転直下で生まれたチャンスを掴めるか。今夏はメジャー3年目にして吉田正尚の真価が問われそうだ。

 吉田の名が一気にクローズアップされるキッカケとなったのは、現地時間6月15日に実現したメガディールにある。所属するレッドソックスは、ジョーダン・ヒックス、カイル・ハリソン両投手に2人のトッププロスペクトを加えた計4選手と引き換えに、主砲のラファエル・デバースをジャイアンツにトレードすると正式発表した。

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 青天の霹靂とも言える一大事だった。一昨年のオフに24年からの10年総額3億1350万ドル(約453億円)の大型契約を結んでいたデバースは、まさに球団の顔。中長期にわたる強化の核と考えられていた存在であっただけに、2人のトッププロスペクトを含む4人の見返りを得たとはいえ、衝撃は広まった。

 もっとも、米スポーツ専門局『ESPN』のリポートによれば、デバースとレッドソックスの間に生じていた緊張状態は、「数か月にわたってくすぶっていた」という。それだけにトレードによる放出は致し方なかったのかもしれない。

 とはいえ、デバース退団によって戦力ダウンは否めない。レッドソックスにとって、彼が主戦場としていたDHの空席をいかに埋めるかは重要課題だ。そこで白羽の矢が立てられたのが、吉田というわけである。

 昨年10月に右肩を手術した吉田は、今季は早々と負傷者リスト入り。打撃練習こそ春季キャンプから100%の状態でこなせていたが、肩への負担から守備機会は与えられず。ここまで出場機会ゼロと不遇をかこっていた。

 そうした中で「打撃専任」となるDHがポッカリと開いたのだ。吉田にとってはこれ以上にないチャンスと言えよう。レッドソックスの地元ニュースサイト『MASS Live』は「明らかに、ここ1週間で状況は変わった」と自軍を分析しながら日本人スラッガーに期待を寄せるアレックス・コーラ監督のコメントを伝えている。

「マサが健康であれば、良い打者だということは誰もが知っている。近いうちにリハビリとして(試合に)出る可能性もあるよ。正確な日付はまだ分からない。でも、彼は最高の状態だ。スローイングに関しても、皆が乗り越えたと感じている。もう峠は越えた」

 主砲離脱に頭を悩ませているであろう指揮官の言葉を鵜吞みにすれば、吉田の復帰は間近だと言っていい。「必要ならプロセスを早めるよ」とも語ったコーラ監督の訴えを伝えた『MASS Live』も「レッドソックスはヨシダが外野で貢献することで、さらなる柔軟性を得たいと考えていた。しかし、デバース移籍という突然の出来事ですべてが変わった」と断言。DHとして起用するためにリハビリ計画が再考される可能性を示唆している。

 一時はトレードによる放出論も叫ばれた吉田。そんな32歳のスラッガーに出場機会は舞い込むか。いずれにしても今夏の動静は、22年12月に締結した5年総額9000万ドル(約110億円)の価値を占うものとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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