痛みにこらえながら左手一本の合図で怒る自軍を抑えた大谷。(C)Getty Images 壮絶な“やり合い”が生んだ余波は…

痛みにこらえながら左手一本の合図で怒る自軍を抑えた大谷。(C)Getty Images
壮絶な“やり合い”が生んだ余波は今も広まっている。物議を醸したのは、現地時間6月16日から始まったドジャースとパドレスによる4連戦での「報復行為」だ。
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第1戦でドジャースのアンディ・パヘスが死球を受けた際に苛立ちを見せたことに端を発した両軍の騒動は、4試合で計8つの死球が出るまでに発展。ドジャースとパドレスが揃って指揮官が退場となるなど、因縁を深めるものとなった。
そうした中で声価を高めたのは、“標的”となった大谷の振る舞いだった。
緊張感が最高潮となっていた第4戦の9回裏に、相手守護神ロベルト・スアレスと対峙した大谷は、カウント3-0から100マイル(約160.9キロ)の速球を右わき腹上部に食らう。そこまでの展開からして“報復”と取られても仕方がない一球に、ドジャースナインは憤怒。勇猛果敢にベンチを飛び出そうとしたが、ゆっくりと一塁へと歩き出した背番号17がそれを制止。左手のジェスチャーで「大丈夫」とサインを送り、事態を収拾させたのだ。
試合後に「故意ではなかった」とスアレスは釈明した。だが、彼の投じた“ドジャースの顔”とも言える大谷への死球が引き金となり、大乱闘に発展していてもおかしくはなかった。それを左手一本でいさめたのは、流石だという他になかった。
聖人君子ぶりを発揮した大谷。荒れ模様の展開を平和的に解決した偉才の“神対応”には、米識者たちも驚き、目を丸くする。かつてメッツなど3球団を渡り歩いた元MLB投手のトレバー・メイ氏は、野球専門ポッドキャスト番組『Baseball Today』において「オオタニに対してはぶつけにきていた」と断言。その上で「彼の対応は最高だった。『どうせ俺に来るんだろ』って感じで、まったく感情を爆発させなかった。怒ってもいいのにそうしなかった。これこそ真のスターだよ」と称賛した。
また、元ドジャースのジェリー・へアストンJr.氏は、自身が解説を務めた米スポーツ専門局『Sports Net LA』の番組内で、大谷の礼儀正しさを改めて絶賛した。
「彼はどんな時でも相手チームの監督に帽子を取って敬意を表する。そして、審判とキャッチャーにも必ず挨拶をする。そんな彼がひとりで事態を収めたんだ。今回の一件は彼の人格を物語っている。試合中はああいうことは起きる。どっちの選手たちも、仲間やチームを守るためだからね。でも、ショウヘイが見せた行動は、誰もが熱くなる中で見事だった。彼のおかげで騒動は沈静化したと思う」
すべてを丸く収めてしまった大谷。争いをヒートアップさせなかった行動は文字通り世界に衝撃を与えるものとなった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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