第107回全国高校野球選手権長野大会(朝日新聞社、長野県高校野球連盟主催)の組み合わせ抽選会が21日、塩尻市のユメック…
第107回全国高校野球選手権長野大会(朝日新聞社、長野県高校野球連盟主催)の組み合わせ抽選会が21日、塩尻市のユメックスアリーナであり、出場71チーム(82校)の対戦相手が決まった。7月5日にセキスイハイム松本スタジアムで開会式と地球環境―松商学園の開幕試合があり、熱戦が始まる。
抽選会には各チームの主将と責任教師らが出席し、主将が組み合わせの番号を次々に読み上げていった。諏訪清陵の五味遥花主将は女子主将として14年ぶりに抽選を行った。
県高野連の久保村智会長は「集大成の大会を、どうか悔いなく、最後まで全力で戦い抜いてください」とあいさつし、選手たちを激励した。
大会は、7月6日以降の1~4回戦は4球場で開催。19日からの準々決勝以降はセキスイハイム松本スタジアムでの集中開催になる。決勝は26日を予定している。
優勝チームは、8月5日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する全国選手権大会への出場権を得る。(菅沼遼)
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選手宣誓には32チームの主将が希望して、抽選で伊那北の近藤勇之祐主将(3年)が選ばれた。学校名を呼ばれて会場の前方に出てきた時、少し緊張していた。「自分の学校が呼ばれて、『おっ、来たか』と思った」と、笑顔を見せながら話した。
希望者が32人と聞き、「これでは当たらないな」と思っていたという。「今は、やってやるぞと、意気込んでいます」
小学生のころから野球をやっているが、選手宣誓はやったことがない。節目でもある高校3年の大会ではやりたいと思い続けていたという。
宣誓の内容は、学校の先生や両親、野球部の仲間たちと相談して決めようと考えている。「野球人口が減っているので、野球の面白さを伝えるような内容にしたい」(小山裕一)
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開会式直後の7月5日午後1時20分から、セキスイハイム松本スタジアムである開幕試合は地球環境―松商学園。甲子園出場経験のある学校同士のカードになった。
夏の選手権に37回出場し、全国制覇1回、準優勝1回の松商学園に対し、地球環境も2012年の第84回選抜大会に出場している。
松商学園の小林伸伍主将(3年)は「注目される開幕試合で戦えるのは誇らしい」とうれしそうな表情。「地球環境は昨年秋の県大会に出場しているので粘り強く戦い、目標である優勝を目指したい」と語った。
地球環境の礒部誠大(ともひろ)主将(3年)も「注目試合で強いチームとやれるのは楽しみ」と話し、「初戦に勝って勢いに乗りたい」と意気込んだ。(小山裕一)
■Aブロック
実力校ひしめく激戦のブロック。春の県大会王者の長野商、昨秋の県大会王者の松本第一、過去に優勝9回の佐久長聖がそろった。長野商はエース右腕加藤、捕手野口のバッテリーに安定感がある。ウェルネス長野にも力がある。
■Bブロック
総合力で勝る長野俊英に岡谷南、伊那北などの公立勢が食らいつけるか。昨夏準優勝の長野俊英は長身のエース佐藤は直球に力があり、打線は昨夏に打率6割5分の元田が引っ張る。岡谷南、伊那北は守りからリズムをつくりたい。
■Cブロック
公立がそろった。昨夏47年ぶりに4強入りした赤穂は1年夏から登板してきたエース右腕黒宮がチームの柱で、長打力を備えた選手もいて投打で優位に立つ。初戦で当たる飯山は守備で粘れるか。今春の県大会に出場した上田東も力がある。
■Dブロック
2年ぶりの甲子園出場を狙う上田西が軸になる。昨夏の初戦敗退の雪辱に燃える上田西は中軸に片平、伊藤の長打力を備えた打者が並ぶ。追うのは諏訪清陵で捕手茅野も今大会屈指のスラッガーだ。連合の2チームの戦いにも注目。
■Eブロック
春の県大会3位の東京都市大塩尻を中心に力ある公立・私立勢が競合する。東京都市大塩尻は機動力が武器で打線は切れ目がない。松商学園は投手陣を中心に守備からリズムをつくる。佐久平総合技術、飯田OIDE長姫も強豪を倒す実力がある。
■Fブロック
連覇を狙う長野日大を公立勢が追う。長野日大は主将の宮沢律ら甲子園経験者がチームを引っ張り、中軸に斎藤らが座る打線は強力。昨夏4強の小諸商は角田らの長打力を武器に上位を狙う。春の県大会出場の篠ノ井も注目だ。
■Gブロック
29年ぶりの優勝を目指す東海大諏訪が投打に安定感があり、優位に立つ。柳沢、多田らの投手陣に厚みが増し、中軸には打力がある。他の公立勢は粘り強く戦いたい。屋代はエース西村森と主将西村陽の双子の活躍がポイントになる。
■Hブロック
昨秋と今春の県大会準優勝の松本国際が一歩抜け出ている。直球に力がある左腕市川、球種が多彩な右腕小林ら投手層に厚みがある。初戦で当たる丸子修学館はエース清水が粘れるか。松本美須々ケ丘も上位をうかがう。