大谷に対する死球が「故意」とされ、批判を受けるスアレス。(C)Getty Images「僕としては、ただ試合を締めようと…

大谷に対する死球が「故意」とされ、批判を受けるスアレス。(C)Getty Images

「僕としては、ただ試合を締めようとマウンドに上がった。誰かに当てるつもりはなかったよ」

 遺恨を生む形となった騒動から一夜が明け、“渦中の身”となったパドレスの守護神ロベルト・スアレスは、そう釈明した。

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 阪神でも活躍した剛腕投手が公の場で証言を求められる事態に至ったのは、現地時間6月19日に行われたドジャース戦での騒動にあった。9回裏に試合を締めくくるべくマウンドに上がった34歳は、一死無塁の局面で大谷翔平と対峙。カウント3-0となったところで、相手の右肩下付近に100マイル(約160.9キロ)の4シームを当ててしまったのである。

 両チームは16日(同17日)から始まった4連戦で互いに主力への死球が相次ぎ、この直前にはパドレスのフェルナンド・タティスJr.の腕に投球が直撃。ゆえに大谷への死球は、スアレスによる“報復”と考えられた。

 大谷に剛速球をぶつけ、MLBから3試合の出場停止処分を命じられたスアレスは、米カリフォルニア州地元ラジオ局『97.3 The Fan』などの取材に応対。「今回はそれ(故意)に当たらない。退場になってできなかったが、私は試合を締めようとしただけ。それは彼らの意見。言いたいことを言えばいい」と説き、「こういう状況になるのは初めてだ」と異論を淡々と訴えた。

「自分の置かれた状況、持っている選択肢を知りたいが、あれは故意ではなかった。何度も言うが、ただ試合を締めようとしただけ」

 それでも4連戦で計8つの死球が飛び交った荒れた展開にあったこと、さらに怪我のリスクが伴う死球を投じたこともあり、スアレスへの批判の声は殺到。彼のインスタグラムには「オオタニにもう一度やってみろ、出来るものならな」「マウンドに2度と足を踏み入れるべきではない」といったネガティブな意見が集中。さらに日本人と思われるアカウントから日本語で「正々堂々とやれよ」「謝れよ」「恥を知れ」といったコメントも相次いだ。罵詈雑言と言えるものの中には、人格否定や差別的と取れる内容のコメントも目立っている。

 日本のファンにもおなじみの顔だったスアレスの死球。本人曰く「故意ではなかった」という一球の真意は定かではないが、いずれにしても彼に対する誹謗中傷が許されるはずがない。そうした被害の拡大は他でもない大谷も望んでいないはずである。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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