大谷への死球で退場を命じられたスアレス。(C)Getty Images 大谷翔平(ドジャース)も巻き込まれた“報復行為”…

大谷への死球で退場を命じられたスアレス。(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)も巻き込まれた“報復行為”が波紋を広げ続けている。

 現地時間6月16日から始まったドジャースとパドレスの4連戦では、両チーム合計8つの死球が飛び出す、荒れ模様の展開に。第4戦目ではフェルナンド・タティスJr.に対する死球を巡って両チームの指揮官が衝突し、退場処分を命じられるなど互いに遺恨を残す形となった。

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 そのシリーズにあってドジャースの絶対的主力である大谷も“標的”となり、報復とみられる2つの死球を頂戴した。とりわけ最終戦の9回裏には相手守護神のロベルト・スアレスから100マイル(約160.9キロ)の剛速球を右肩付近にぶつけられ、思わず顔をしかめる事態となっていた。

 試合後、両指揮官が「(故意なのは)間違いない。カウント3-0から右投手が左打者に当てるのはね」(デーブ・ロバーツ監督)、「あれが故意だろうと故意ではなかろうと、もうたくさんだ」(マイク・シルト監督)と意見をぶつけ合った。

 無論、米球界の「暗黙のルール」も見えた壮絶な試合は、米メディアも小さくない話題としてクローズアップされた。その中で大谷に4試合で2度の「報復」と見える死球を当てたパドレス側には批判の声も上がった。

 米紙『New York Post』のジョン・ヘイマン記者は、MLB公式ネット局『MLB Network』の番組内で「スアレスについてひとつ言わせてくれ」と切り出し、「彼は試合直後のコメントを拒否した。つまりあれは『わざとだった』ということだろう」と指摘した。

「ただ、嘘をつくよりはコメント拒否した方がマシだと私は思っている。誰もが分かっているはずだ。彼が“やった”ということはね。結局は目には目を歯には歯をということなんだろう。ただ、オオタニに当てるのは絶対にダメだ」

 大谷への報復に異論を唱えたヘイマン記者は、さらに熱弁を続ける。

「オオタニは次元を超えた存在だ。当てるなんてことは許されないよ。彼が出る試合は最初の一球から最後までワクワクが続くんだ。ロサンゼルスの人間が最後まで残って試合を見てるってことが何よりも凄いことなんだ。だから野球界のためにも、彼に意図的にぶつけるなんてことはあっちゃいけない」

 なお、大谷に死球を与えた直後に退場を命じられたスアレスは、MLBから3試合の出場停止と罰金処分を決定。これに当人は「彼を狙ったわけじゃない。あくまで退場は審判の判断だ」と異を唱えている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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