中日打線を活性化させる存在として期待される細川。(C)産経新聞社 白熱するセ・パ交流戦は残り1カードとなり、あっという間…

中日打線を活性化させる存在として期待される細川。(C)産経新聞社

 白熱するセ・パ交流戦は残り1カードとなり、あっという間に最終盤を迎えている。

 井上一樹監督による新体制1年目を送る中日は、トレードによる佐藤龍世の加入と故障していた細川成也の復帰が数日の間に起こり、また違ったチームになろうとする最中だ。

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 そこで本稿では、改めて現状の中日のベストオーダーを考えてみたい。

 大砲である細川が復帰した6月19日、オリックス戦でのスタメンは下記の形となった。

(右)上林誠知
(二)田中幹也
(中)岡林勇希
(一)ボスラー
(三)佐藤龍世
(左)細川成也
(遊)村松開人
(捕)石伊雄太
(投)三浦瑞樹

 5月下旬以降、上林と岡林の打順は頻繁に変わっている中日にあって、やはり肝となるのは、リーグトップの打率(.309)&安打数(83)を誇り、OPS(.780)も3番目に高い岡林の起用法。さらにボスラーも率こそ低いものの、18日の試合で決勝3ランを放つなど、徐々に日本野球に適応してきた印象を持つ。

 佐藤は加入してからの3試合全てで5番に入り、デビュー戦でいきなり犠飛と追撃のきっかけを作る二塁打をマーク。四球による出塁も3度記録し、早くも打線に欠かせなくなってきている。

 そうした編成状況で細川は復帰初戦で6番に入った。もともと首脳陣は6番起用の構想を持っており、それが実行された形と言えよう。

 これまでの打順でもある程度は回せるとは思う。ただ、より得点効率を上げるべく、筆者はこのようなオーダーがベストだと考える。

(右)上林誠知
(三)佐藤龍世
(中)岡林勇希
(左)細川成也
(一)ボスラー
(遊)村松開人
(捕)石伊雄太
(二)田中幹也
(投)――

 要は「佐藤と細川の打順を上位に持っていこう」ということだ。打線の肝になるのもこの二人である。2番に田中幹也や山本泰寛といった「つなぎ役」を置くのが今季の特徴だが、別のオプションを持っても良いのではないか。佐藤の四球奪取力と逆方向に大きな打球を飛ばせる特徴は最大限使っていきたい。

 イメージは上林と二人で1点を取り、OPS上位の岡林と昨季まで2年連続20本塁打の細川で確実に追加点を狙う。そして、ボスラーの本塁打で走者を一掃。村松開人からまたチャンスをつくっていく――。これはもちろん理想だが、野球が点取りゲームである以上、得点を生み出せる打者になるべく多くの打席機会を与えるのは理にかなっているはずだ。

 20日からはパ・リーグ首位の日本ハムを本拠地に迎える。これ以上ないタフな相手だが、チーム全体で工夫して勝利をつかみ取りたい。

[文:尾張はじめ]

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