山本の偉業が“消された”のは残念でならない(C)Getty Images ドジャースの山本由伸投手が現地時間6月19日(…

山本の偉業が“消された”のは残念でならない(C)Getty Images

 ドジャースの山本由伸投手が現地時間6月19日(日本時間20日)、本拠地のパドレス戦に先発し、6回1/3を7安打3失点とクオリティースタートは達成しながら、打線の援護に恵まれず6敗目(6勝)を喫した。2回にザンダー・ボガーツの先制ソロを被弾。その後は粘ったが、5回に犠飛で追加点を許し、7回にボガーツとジェーク・クロネンワースに連続二塁打されて3点目を失い降板した。

【動画】まさかのボール!?山本由伸が「イマキュレートイニング」を逃す

 直接の敗因は打線の反撃が遅くなってしまったことだが、ネット上で話題を呼んだのが3回の球審の判定だった。先制されても切り替えて、この回は先頭のブライス・ジョンソン、マーティン・マルドナドと2者連続で3球三振に斬っていた。3人目のフェルナンド・タティスJr.も2球で追い込み、快挙が期待された3球目は真ん中やや高めへの95.7マイル(約154キロ)の直球。あっさり見逃して3者連続3球三振の「イマキュレートイニング」達成かと思いきや、球審のマービン・ハドソンの判定はボール。結局5球目のカットボールで空振り三振を奪い、3者連続三振としたが、日本人初の偉業はお預けとなった。

 米メディアからは驚きの声が上がった。『FOXスポーツ』のXは投球の動画付きで「ヤマモトのほぼイマキュレートイニング」と投稿。投球はストライクゾーンの真ん中やや高めへ収まっていた。『The Athletic』のドジャース担当のファビアン・アルダヤ記者もXで「あれはイマキュレートイニングとされるべきだった」と指摘した。

 「イマキュレート」の意味は「完璧な」。3者連続3球三振を称える言葉で、メジャーリーグの試合で達成した日本人はまだいない。直近では現在ドジャースのマイケル・コペックが、ホワイトソックスに所属していた2024年7月10日のツインズ戦の9回に記録。過去104人が113度達成しており、ノーヒットノーランやサイクル安打よりも珍しい記録として知られている。

 投球の映像を見れば一目瞭然だが、『MLB公式サイト』のGamedayのゾーニングでも、山本のこの一球はしっかりストライクゾーンに収まっている。

 これには日本のSNSでも怒りの声が殺到。「審判さぁ…」「由伸のイマキュレートが審判に潰されたらしいのマジ?」「由伸のイマキュレートが奪われたようで悲しい」などの声であふれた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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