開幕から自慢の打撃が鳴りを潜めるコンフォート。(C)Getty Images「過去3、4年間、7月に選手を取引しないこと…

開幕から自慢の打撃が鳴りを潜めるコンフォート。(C)Getty Images

「過去3、4年間、7月に選手を取引しないことが我々の目標だった。しかし、(今年は)必ずしも計画通りには進んでいない」

 そう語るのは、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長だ。ムーキー・ベッツやフレディ・フリーマン、大谷翔平など数多のスターを保有するチームだが、さらなる強化には依然として余念がない。

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 とりわけ今季は開幕当初から投打に負傷者が続出。さらに昨オフからの新戦力が不振を極めている点も考慮し、例年は強く推し進めていなかったシーズン中の大型トレードにも踏み切る構えを見せている。

 編成を取り仕切るフリードマン氏は、現地時間6月18日の記者会見で「ハードルは高く設定しているから可能性は小さい」としながら「絶対にないとは言い切れない」と断言。さらに「我々の強い願いは、トレードをしなくて済むこと」と強調しつつ、こうも続けている。

「とにかく我々が計画したスケジュール通り、あるいはそれに近いスケジュールで負傷した選手たちが復帰する必要がある。もしも、その通りに行かない状況になるのなら積極的に(戦力を)追加していくつもりだ」

 市場のキーマンとも言える人物のトレード強行の示唆は、噂の拡大にも繋がっている。とくに“補強ポイント”として注視されているのは、大不振に悩むマイケル・コンフォートの代役探しだ。

 昨オフにFAとなって1年1700万ドル(約24億3200万円)で契約した32歳だが、ここまで打率.168、4本塁打、OPS.582と成績は低迷。メッツ時代の2019年に33本塁打をマークしたパンチ力は見る影もない状況となり、ドジャースの専門メディア『Dodgers Nation』でも「守備指標に至っては球界でも最低レベルで、唯一優れている(リーグ平均を上回る)のは四球率と打球速度だけだ」と断じられる始末だ。

 すでに一部メディアでは、新戦力の代役探しに関する話題は活発化。元巨人の大砲アドリス・ガルシア(レンジャーズ)や、MLB通算130本塁打のブライアン・レイノルズ(パイレーツ)などが候補として世間を賑わせている。

 かくいうフリードマン編成本部長もコンフォートの現状については「パフォーマンスレベルは、おそらく彼自身もそうだし、私たちも期待していたほどには達していないのは明らかだ」と強調。「状態を継続的に評価していくが、重要なのは、怪我をしたり(パフォーマンスが)低調だったりした場合に、別の対応策があるかどうかだ」と論じる。

 悲願のワールドシリーズ連覇に向けて邁進するドジャース。彼らは当面の目標である地区優勝に向け、ギアを上げるテコ入れを施すのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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