お茶の間の人気者でもあった水原被告。大谷の通訳からの転落ぶりは小さくない衝撃を生んだ。(C)Getty Images 日…

お茶の間の人気者でもあった水原被告。大谷の通訳からの転落ぶりは小さくない衝撃を生んだ。(C)Getty Images

 日米両球界が「投手・大谷」の復帰に沸き立った6月16日、かつてお茶の間で人気を博した男の人生も動いていた。他でもない大谷翔平の元通訳であった水原一平被告が、米東部、ペンシルベニア州連邦刑務所に出頭。約4年9月に渡る服役のために収監されたのだ。

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 球界のみならず、一般社会も震撼させたスキャンダルだった。24年3月20日、当時、韓国・ソウルで行われたMLBの開幕シリーズの最中に、水原被告は専属通訳を務めていた大谷の銀行口座から約1700万ドル(約26億円)を盗んでいたことが判明。違法なスポーツ賭博の胴元に不正送金したとする銀行詐欺罪などに問われた。

 国際的な関心事ともなった公判において、服役期間を1年6か月に減刑するよう嘆願した水原被告は、「翔平の信頼を裏切ったことを心からお詫び申し上げます」と猛省しながら「本当の意味での休みはほとんどありませんでした」と釈明。低賃金や苛烈な労働環境などを訴えた。

 しかし、検察側の調査の結果、大谷側が数百万円単位の支出を支払っていたことや高級車のポルシェを贈られるなど十分すぎるほどの援助を受けていた事実が判明。一連の証言が虚飾まみれであったために情状酌量は認められず。今年2月に禁固4年9か月が言い渡されていた。

 その後、出頭期限を3月24日までと命じられていた水原被告は2度に渡り、延期を要請。3度目の期限となった今回、ようやく収監される運びとなった。

 奇しくも大谷が投手として実戦復帰するその日に刑期を迎えた。そんな水原被告の動静は、現地メディアでも小さくない話題となっていた。スペイン紙『Marca』のアメリカ版は「一連のニュースはオオタニがドジャースの投手として復帰したタイミングと重なり、野球選手としてのスターの進展は、元同僚であったミズハラの転落を対照的に浮き彫りにした」と皮肉交じりに紹介。同被告が大谷に1800万ドル(約27億9300万円)以上の賠償金を払う義務があるとした上で「かつての盟友の裏切りに衝撃と失望は広まった。両者の信頼の崩壊は、そのキャリアにおける転機となった」と、あらためて問題の重要性を伝えた。

 また、同紙は水原被告が出頭命令を2度も延期した理由を「不明」としながらも、「刑期を終えた時、人気を博した元通訳は出身国である日本へ強制送還される手続きに直面する可能性がある」と断言。そして、「オオタニのキャリアにおける暗い一幕はようやく幕を閉じ、この先の彼は競技活動に専念することになる」とスキャンダルの終結を強調した。

 最後まで後味の悪さだけが残った事件。公の場で無表情を貫いた水原被告は今、かつての盟友の活躍に何を思っているだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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