投手としての復帰に一歩ずつ歩みを進めている大谷。(C)Getty Images 投手としての完全復活に大谷翔平(ドジャー…

 

投手としての復帰に一歩ずつ歩みを進めている大谷。(C)Getty Images

 

 投手としての完全復活に大谷翔平(ドジャース)が近づいている。現地時間6月10日には、敵地サンディエゴでのパドレス戦前に実戦形式の投球練習(ライブBP)を実施。3回を想定しながら44球を投げ、マイナーの打者11人に対して、打たれた安打性の打球はゼロ。6奪三振、1四球と好結果を残した。

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 練習後にデーブ・ロバーツ監督が「我々は辛抱強くやろうとしている。正直なところ、『今がその時だ』と明確にわかるタイミングなんてない」と明言したように、依然として復帰時期は不透明なままではある。とはいえ、大谷が以前よりも投手として前向きに動き始めているのは言うまでもない。

 となると、必然的に注目を集めるのは「投打二刀流」だ。現球界で唯一無二とされる挑戦を、大谷がどの程度のレベルでふたたびこなせるかは大きな関心を集める。

 そうした中でクローズアップされているのは、MLBが独自に設けた「二刀流ルール」だ。これは23年から野球規則でも改定されたものなのだが、先発投手が指名打者(DH)を兼務できるようになることから「大谷ルール」と呼ばれている。

 現在、MLBで二刀流を続ける選手が大谷しかいないため、まさに大谷のためのルールとも言えるのだが、その在り方には、米解説から皮肉も飛んでいる。米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』のホストで、元ヤンキースの捕手であったエリック・クラッツ氏は「二刀流ってのはそれぐらいに難しいもの。それは分かってる」とした上で、こう続けている。

「このルールはドジャースを勝たせるために本格的に整備されたようなものだ。不公平だ。マジで不公平だよ。彼らは何でも手に入れる」

 実際、公式戦での導入が始まったのは22年。当時の大谷はエンゼルスに所属していたため、「ドジャースを勝たせるため」というのはいささか無理がある。ゆえに同番組でホストを務めるA.J.ピアジンスキー氏は「二刀流選手が増えないのは彼らのせいじゃない。それだけ彼(大谷)のやってることの実現がほぼ不可能だからだ」と反論。そして、次のようにルールの正当性を唱えている。

「二刀流ルールがあるおかげで、投手13+オオタニという構成が可能なのは間違いない。普通はメジャーリーグでリハビリをさせようと思ったら、別の投手を削る必要がある。でも、このルールのおかげで削らずに済み、誰かのキャリアが守られる」

 ここから先、投打二刀流の始動が本格化していけば、“大谷ルール”の在り方はふたたび議論の的となるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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