高橋のポテンシャルに注目が集まっている(C)Volleyball World バレーボールの男子日本代表は現地6月12日…

高橋のポテンシャルに注目が集まっている(C)Volleyball World
バレーボールの男子日本代表は現地6月12日、中国で行われている「FIVBネーションズリーグ」予選ラウンド第1週のポーランド戦に臨み、1-3(25-27、22-25、25-18、37-39)で敗れた。対戦相手のポーランドはオリンピックサイクルの1年目とあってか、これまでの国際大会で主力を務めてきたメンバーはほぼおらず、新鮮な顔ぶれがコートに並んだ。それは日本も同じで、この試合では途中出場でコートに入ったオポジットの高橋慶帆(法政大)やミドルブロッカーの西本圭吾(広島サンダーズ)、リベロの藤中颯志(サントリーサンバーズ大阪)といった、これが“A代表デビュー”となる面々が流れを呼び込み、第3セットの奪取と、さらには結果的に落としたものの30点台後半にまで到達する壮絶な第4セットの立役者となった。
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なかでも高橋はライト方面から豪快なアタックを何度も炸裂。甲斐優斗(専修大学)のチーム最多18得点に続く、13得点をマークしている。高橋といえばポテンシャルの高さが詰まったプレーはもちろん、その端正なマスクで注目を集める一人。その人気に爆発的に火がついたのは2023年の第19回アジア競技大会で、そのチーム(日本代表B)でキャプテンを務めた柳田将洋(東京グレートベアーズ)は自身のSNSで「見つかってしまいましたか」とコメントつきで紹介し、見るものの笑いをさそった。
高橋自身、習志野高校(千葉)時代から高さを活かしたプレーは目を張るものがあり、大学進学後に代表入りを果たすと、2年時には全日本インカレを終えてからは国内トップリーグのジェイテクトSTINGS(当時)に加入。さらにこの2024-25シーズンはフランス・リーグAのパリに入団し、海外リーグに身を投じることで自身の成長につなげてきた。
そうして臨む、今回の代表活動。2028年ロサンゼルス五輪にむけて新体制でスタートした男子日本代表は、同じオポジットにおいてこれまで絶対的エースだった西田有志(大阪ブルテオン)が“積極的休養”を決意し国際大会には帯同せず。高橋は、昨年のパリ五輪を経験した宮浦健人(ウルフドッグス名古屋)とともに、このネーションズリーグ予選ラウンド第1週のメンバーに選出され、これが絶好のアピールチャンスとなっている。
6月5日の男子日本代表キックオフ会見では「自分の持ち味である高さを活かしたプレーで貢献したい」と語っており、ワンポイントの出場だった初戦の中国戦から一転、セットを通してプレー機会が与えられたポーランド戦では「ブロックにかからないように、しっかりとディープ(相手コートの奥)に打つことを意識していた」と冷静に得点を重ねた。
試合後には「まだまだ課題がとても多く残ると感じた」と悔しさもうかがわせた高橋。それでも海外リーグを経験したことで、相手の高さに対して得点する感覚をつかめているのは見てのとおりであり。この先、レギュラー争いに食い込むような活躍をすればするほど、その容姿も相乗効果を生み、ますます注目を集めるだろう。
その点に関して高橋は以前、「注目してくださるのはうれしいですし、自分を通してバレーボールを好きになったり、見るきっかけになってもらえれば嬉しいので。バレーボールをもっともっと盛り上げていけたらいいなと思います」と語っていた。昨今の競技人気からすれば、やはり日本代表の持つ影響力は絶大だ。その一端をますます、高橋もここから担っていく。
[文:坂口功将]
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