グラウンドに倒れ込んだ千賀を見守るアロンソ(右)。(C)Getty Images 今季絶好調だった怪腕に暗雲が立ちこめた…

グラウンドに倒れ込んだ千賀を見守るアロンソ(右)。(C)Getty Images

 今季絶好調だった怪腕に暗雲が立ちこめた。

 現地時間6月12日、メッツの千賀滉大が、本拠地でのナショナルズ戦に先発登板。5回2/3(77球)を投げ、被安打1、無失点、5奪三振と好投し、7勝目(3敗)をマーク。リーグトップの防御率も1.59から1.47にまで良化させたのだが、6回に右太もも裏を痛めて緊急降板を余儀なくされた。

【動画】アロンソの送球ミスが原因!? 千賀がハムストリングを痛めた瞬間をチェック

 この日も小気味良く投げ進めていた千賀がアクシデントに見舞われたのは、6回1死の場面だ。相手1番のC.J.エイブラムズを一ゴロに打ち取り、一塁ベースカバーに入った際、一塁手のピート・アロンソの少し高くなったトスを千賀はジャンプしながらキャッチ。なんとかアウトにはしたものの、そのまま倒れ込んで動くことができず。自力でロッカールームに下がったが、そのまま降板となった。

 負傷の程度などは明らかになっていないが、試合後にカルロス・メンドーサ監督は「右ハムストリングの張り」を理由に千賀を15日間の負傷者(IL)リスト入りさせる方針を明らかにした。

 無論、守備連携の最中に生じた不可抗力な出来事ではある。しかし、エース級の働きを見せていた千賀の離脱に、“キッカケ”を生んでしまったアロンソは、米メディア『NJ.com』など複数メディアの取材で「センガは大事な仲間の一人だ。ああやって誰かが倒れるのを見るのは辛い」と肩を落とした。

「今も本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。僕は普通のプレーをしようとしただけというか……。ピッチャーのためにプレーしようとしていた。それで自分ができるベストな送球をしようとしたんだけど、本当に最悪の結果になってしまった」

 自身の送球エラーが原因となり、打ちひしがれたアロンソに対して「こういうことは野球ではよくあることだ」と声をかけたというメンドーサ監督は、千賀からのメッセージとして「センガはクラブハウスに戻ってから、通訳を通して我々にこういった。『ジャンプをする一歩前に違和感を覚えたんだ。だからピートには気にするなと言ってくれ』とね」と告白。32歳の右腕が主砲を慮っていたことを公にした。

 それでも大砲の複雑な想いはぬぐい切れない。以前から送球能力に課題を抱えていたアロンソは、「うーん……、正直に言って、こういうことに関わってしまうのは本当に嫌なんだ。誰であれ、誰かが怪我をするのは見たくない」と吐露。やりきれない胸中を打ち明けている。

「シーズン中は色々なことが起こる。それは分かっている。でも、今日に関しては『なんでこんなことになってしまったんだ』と思う。みんなのサポートには本当に感謝をしているけど、それでも、あのプレーの結果が変わるわけじゃないんだよね。アウトは取れたけど、その代償が大きすぎるよ」

 繰り返すが、今回のプレーは不可抗力である。それだけに千賀が「気にするな」とカバーしたように、アロンゾが気落ちせずにふたたび守備に就くことを願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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