角田のキャリア継続を明言しながらもフラストレーションを隠さなかったマルコ氏。(C)Getty Images 苦戦の続く角…

角田のキャリア継続を明言しながらもフラストレーションを隠さなかったマルコ氏。(C)Getty Images

 苦戦の続く角田裕毅に、レッドブルの上層部からも批判が飛んだ。

 電撃昇格から約2か月で調子はなかなか上向いてこない。セカンドドライバーとして今季から抜擢されたリアム・ローソンの成績不振によって、3戦目の日本GPよりドライバー交代を命じられた角田だが、加入以降でレッドブルの獲得ポイントは「7」と低迷。さらにコンストラクターズランクでも、チームが首位のマクラーレンに218ポイント差をつけられていることから、貢献度の低さが批判の対象ともなっている。

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 無論、操作困難とされるマシン「RB21」への適応に時間を擁している影響は大いにある。エースのマックス・フェルスタッペン仕様に特別開発された同マシンは、これまで多くのセカンドドライバーたちがそうであったように、スピード自慢の角田も苦心する。

 ただ、レッドブルは“常勝軍団”。いかなる状況においてもポイント獲得は「最低限」として求められる。ゆえに直近3戦で目に見える結果を出せずにいる角田には、チームの重鎮も業を煮やしている。

 オーストリアのモータースポーツ専門メディア『Speedweek』に寄せたコラム内で、チーム顧問のヘルムート・マルコ氏は「我々はすでに総合優勝を諦めた。もはやその可能性はない」と断言。首位を行くマクラーレンに白旗を振った上で、「これはもちろん、セカンドドライバーにも起因している」と角田を名指しで批判した。

「なぜならユウキは、ようやく走り始めたところだからだ。彼は直近3レースでわずか1ポイントしか獲得しておらず、これは明らかに我々が満足できるものではない」

 さらに「チームとして勝つには優秀なマシンだけそれだけでは不十分。あれほど強力なマクラーレンと対抗するには、すべてが完璧に機能しなければチャンスはない」と強調したマルコ氏は、イモラでのクラッシュによりアップグレード版の車体部品を失った角田の現状を慮りながらも、辛辣な言葉を続けている。

「深刻なのは、ユウキがフリー走行ではマックスともコンマ1秒遅れ程度なのに、公式予選になるとその差が広がってしまうことだ。プレッシャーがかかると、彼はその中でうまくやれないんだ。そして、彼はマックスのようにすぐに順応できるわけではない。マックスには慣らし運転期間など必要ないが、ユウキはどうしてもマシンに馴染むのに時間がかかる」

 それでも期待をしていないわけではない。チームで強い権力を握るマルコ氏は、「さらなるドライバー交代の予定はない」と明言。その上で「今のマシンはまだ“自分のもの”という感覚が持てていない。だから彼はマシンに苦戦している。しかも、後方を走っていると色々と試す必要があり、調整作業が多くなる。ユウキにはもっと時間が必要だし、我々はその時間を与えるつもりだ」と続けた。

 一部ではサマーブレイク以降で交代論も叫ばれている角田。マルコ氏の期待がかけられているうちに、目に見える結果を積み重ねたいが……。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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