■失点後すぐにシステムを変更し…【J2リーグ第17節 6月8日 14時03分キックオフ 大宮 1ー1 愛媛 NACK5…

■失点後すぐにシステムを変更し…

【J2リーグ第17節 6月8日 14時03分キックオフ 大宮 1ー1 愛媛 NACK5スタジアム大宮】

 得点機を繰り返し逃していると、試合の流れは自分たちから離れていく。これはもうサッカーでは、必ずと言っていいほど起こりうるものだ。

 J2リーグ2位のRB大宮アルディージャと、同最下位の愛媛FCが対戦した6月8日のJ2リーグ第17節は、まさにそういった展開となった。この試合は天皇杯との兼ね合いで順延されていたもので、RB大宮は2点差以上で勝利すればジェフユナイテッド千葉を抜いて首位に立つことができる。

 ところが、愛媛にスコアを動かされてしまうのだ。56分、FW村上悠緋に直接FKを蹴り込まれた。ゴラッソと言うべき一撃だった。

 今シーズンのRB大宮は、ホームで6勝3分と無敗を誇る。もっと言えば昨シーズンから、ホームでははっきりとした強さを見せてきた。J2リーグも折り返しが近づき、NACK5スタジアム大宮へやってくるチームは慎重な試合運びを選ぶ傾向が強まっている。

「J3から上がってきたチームに、自分たちの強みをぶつけて勝点を持って帰ろう」という強気の姿勢ではなく、「ホームで負けていないRB大宮から、どうやって勝点をつかめるか」という慎重なメンタリティに変わってきている。

 0対1となった直後の59分、RB大宮の長澤徹監督は3枚替えをした。3-4-2-1から4バックへシステムを変える。CBガブリエウ、交代出場のCB中山昴太が最終ライン中央からパスを配球し、右CBから左SBとなった下口椎葉がアグレッシブに攻撃へ絡んでいく。愛媛が後ろに重たくなったこともあり、RB大宮がほぼ圧倒的にボールを保持しながら、敵陣でゲームを進めていった。

■特別登録期間に各チームが新戦力を補強

 RB大宮が敵陣でボールを動かしながらフィニッシュへ持ち込み、愛媛がしのぎながらカウンターを狙う構図で、試合は終盤へ向かっていく。相手ゴールを何度も脅かしながら、RB大宮はネットを揺らすことができない。上位チームが苦しむ典型的なパターンに陥りつつあったが、90+1分に途中出場のFW豊川雄太が同点弾をゲットする。ペナルティエリア左角付近から下口があげたクロスを、ゴール右からヘディングで合わせた。

 愛媛のペナルティエリア内には、相手選手が8人いた。対してRB大宮は3人である。シュートへ持っていく空間は見つけにくかったはずだが、豊川はDFの背後を取って瞬間的にフリーとなった。愛媛戦へ向けたトレーニングで、長澤徹監督が「ゴール前の密集でも、立ちかたひとつでスペースはある」とのメッセージを送っていたなかで、豊川がチームを敗戦から救ったのだった。背番号10はここ5試合で4ゴールと調子をあげており、2試合連続得点である。

 土壇場で勝点1をつかんだRB大宮は、勝点35で2位をキープした。10戦負けなしで6連勝の水戸ホーリーホックが同勝点で並び、この2チームが首位のジェフユナイテッド千葉を勝点2差で追いかけている。

 RB大宮は9日、CBイヨハ理ヘンリーをJ1のサンフレッチェ広島から獲得したと発表した。6月1日から10日までの特別登録期間(ウインドー)を利用したものだ。

 RB大宮のU-20日本代表CB市原吏音は、9月末開幕のU-20ワールドカップ出場が確実視されている。U-20日本代表は現在も海外遠征中で、市原は8日の愛媛戦を欠場した。今後もチームを離れることが想定されるため、CBを補強したのだ。

 4位のベガルタ仙台は、J3の高知ユナイテッドからFW小林心を獲得した。仙台の前線ではブラジル人FWエロン、新加入の宮崎鴻、梅木翼らが起用されているが、得点ランキング上位に顔を出している選手はいない。チーム内得点王は、サイドハーフが主戦場のMF郷家友太だ。

 森山佳郎監督就任2年目の今シーズンは、自動昇格圏を狙える位置にいる。J3で13戦10発と結果を残している24歳の獲得で、得点力アップをはかるとの目算だ。

 6位のジュビロ磐田も補強に動いた。ベルギー人CBヤン・ファンデンベルフを獲得した。188センチのサイズを持つ30歳は左利きで、直近のシーズンはエールディビジのNACでプレーした。即戦力での加入となる。さらにはタイ代表FWポラメート・アーウィライも獲得した。CFとウイングの候補として、前線の選択肢となる。

 9位のFC今治は、川崎フロンターレからMFパトリッキ・ヴェロンを期限付き移籍で補強した。パスセンスに溢れるブラジル人はすでに新天地デビューを飾っており、FWマルクス・ヴィニシウス、FWウェズレイ・タンキとトライアングルを形成している。勝点獲得のペースが落ちているチームの、起爆剤となれるか。

 黒星先行で12位の北海道コンサドーレ札幌は、ブラジル人FWマリオ・セルジオの獲得を9日に発表した。

 シーズン折り返しを前に、補強へ動くチームはさらに出てくるだろう。ウインドーが閉じるまで、目が離せない。

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