“最強打者”大谷の背後を打つ難しさを語ったベッツ。(C)Getty Images 今季も偉才の打棒に陰りは見えない。 開…

“最強打者”大谷の背後を打つ難しさを語ったベッツ。(C)Getty Images
今季も偉才の打棒に陰りは見えない。
開幕から早2か月が過ぎ、大谷翔平(ドジャース)は好調を維持。前人未到の「50-50(50本塁打、50盗塁)」をやってのけた昨季の勢いを想起させるペースで打ち続けている。
その凄まじさは何よりも数字が物語る。現地時間6月7日の試合終了時点で63試合を消化した背番号17は、打率.294、23本塁打、39打点、長打率.635、OPS1.023のハイアベレージをマーク。盗塁数こそ年間28個ペースながら、本塁打数はキャリアハイの59本ペースの異次元さを保っている。
現球界で「最強打者」と言える水準を保っている。それだけに偉才の後続を打つ打者に求められるレベルも必然的に高まっている。
昨年のドジャース入団以降で主に1番に固定されてきた大谷の後ろを打っているベッツは、自身のポッドキャスト番組「On Base with Mookie Betts」で「俺は長いことリードオフ(先頭打者)を打ってきたからその感覚が染みついていて、正直に言えば、難しいと感じる時はある」と告白。そのワケを語っている。
「ショウヘイにはできるだけ積極的に(バットを)振ってほしいと思っている。俺は彼に四球なんか選んでほしくないんだ。でも、実際のところ、相手は歩かせてもいいと思ってる。それはすごく伝わってくる。それでも俺としてはショウヘイには思いっきりスイングして欲しいんだ」
相手が大谷との勝負を選択する他にない状況を作るため、自身も打つしかないと考えるベッツは、「俺は責任をもって打席に立つし、任された役割を果たそうと思ってるけど、俺も思い切り振っていった方がいいんじゃないかって思う時はある」と吐露。そして、「今の俺はまるで板挟み状態と言うか、どっちつかずになってると感じる時があるんだ」と大谷とフレディ・フリーマンという好打者の間を打つ難しさを漏らした。
「もちろんショウヘイがホームランや長打を打った時は一気に気が楽になるよ。本当に肩の荷が下りる感じがある。でも、逆にショウヘイがあっさりと1、2球でアウトになると、『うわ、マジかよ』ってなるんだよね。そうなると、頭の中がぐるぐるとし始めてしまうんだ。だから一回、気持ちをリセットする必要がある。『このボールを振るべきかな』とかって迷ってる時が一番ヤバいんだ」
大谷の良さである積極打法の裏で、人知れず苦悩を重ねるベッツ。「今は何か掴めるかをやってみようと思ってる段階」というスターの今季成績が打率.276、8本塁打、OPS.777とやや低調なのは、「大谷の後ろを打つ」という役割で生じている心理的な影響もあるのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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