セ・リーグのDH制導入は実現するか、今後も注目となりそうだ(C)ACPHOTO いよいよセ・リーグも、追い詰められたとの…

セ・リーグのDH制導入は実現するか、今後も注目となりそうだ(C)ACPHOTO
いよいよセ・リーグも、追い詰められたとの話です。
創設100周年を迎えた東京六大学野球連盟が来春のリーグ戦からDH制の導入を4月上旬に発表しましたが、これに続いて大学野球「最後の砦」と呼ばれた関西学生野球連盟も5月下旬、来春からのDH制導入を決定しました。
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この結果、「大人の野球」でDH制を導入していないのは世界的に見ても、NPBのセ・リーグのみとなったのです。
なぜここまでセ・リーグは「9人野球」の堅持に、頑ななのでしょうか。スポーツ紙のデスクはこう解説します。
「まぁ、お金でしょう(笑)。DH制を導入すれば、単純計算でレギュラーが1人増える。DHを最大限に活用しようと、強打の助っ人を連れてくるとなれば、約1億円のコスト増が見込まれます。球団経営の課題の一つが高すぎる人件費。各球団とも育成選手制度をうまく生かすなど、人件費の抑制には心血を注いでいますが、『払わないで済むなら払いたくない』が本音ではないでしょうか」
さらに、こう続けるのです。
「建前的には『代打を巡る攻防など野球の妙味が削られる』とか言いますけど、じゃあMLBやパ・リーグは野球がつまらなくなっていますか? そんなことはないでしょうという話です」
東西の大学野球シーンを牽引してきた2大連盟のDH制導入はインパクトも絶大で、これまでの「歴史と伝統のある東京六大学は、まだやってないでしょ」という言い訳も通用せず、採用は待ったなしとのムードが球界に広がっています。
「投球に専念するため、下位打線の先発投手が打つ気も無く三振して打席からベンチへと去る。それが果たしてお金を取って見せるプロ野球のあるべき姿なのかどうか、セ・リーグの関係者は今一度、胸に手を当てて考えた方が良いでしょう。打撃に特化したスター選手が生まれれば、グッズで利益を上げることも十分に可能ですよ。ファンファーストの視点に今一度、立ち返るべきです」(前述のデスク)
セ・リーグでも導入へ、決断の時は近づいています。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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