MLB時代の課題を克服し、覚醒を遂げた感があるデュプランティエ。(C)産経新聞社 北の大地で怪腕が異彩を放った。 6月5…

 

MLB時代の課題を克服し、覚醒を遂げた感があるデュプランティエ。(C)産経新聞社

 

 北の大地で怪腕が異彩を放った。

 6月5日、敵地エスコンフィールドで行われた日本ハム戦で、阪神のジョン・デュプランティエが先発。今季7度目の先発登板となったこの日は初回に1死一、二塁といきなりピンチを招いたが、4番の郡司裕也は153キロの4シームで見逃し三振。続く浅間大基も153キロの直球でバットを振らせ、2者連続三振で難を逃れた。

【動画】まさに「消える魔球」 阪神デュプランティエの奪三振シーン

 そして、ピンチを脱した30歳の助っ人は、ここから奪三振ショーを披露する。

 相手8番の五十幡亮汰を空振り三振に切って取った5回2死から7回先頭のフランミル・レイエスまで衝撃の5者連続三振。その後も小気味よく投げ進め、終わってみれば、来日最多の112球を投げ、6回2/3を被安打2、無失点。計12奪三振をもぎ取る快投だった。

 初回に2点の援護を得て、落ち着いて投げ進められた。それでもこの試合のテレビ解説を務めた元阪神指揮官の岡田彰布氏が「長い腕が遅れて出てくる。ナックルカーブは右(打者)は打てない。左でもハーフスイングになる。横じゃなく縦(に来る)。直球も腕が遅れるから伸びがある。(打者は)差し込まれる」と称賛した投球は、見事という他にない。

 思えば、開幕前は不安材料も少なくなかった。とりわけ制球面はMLB通算の与四球率4.71が物語るように、デュプランティエにとって足枷となっていた。

 ただ、環境を大きく変えた今季は、その課題も克服した感すらある。近年ではロベルト・スアレス(現パドレス)やハビ・ゲラが施された俗に言う“魔改造”の効果か、ここまで与四球率は1.74%と安定。また、奪三振と与四球の比率を表す指標「K-BB%」も29.1%と断トツの数値を残し、被打率も.179と抑え、MLB時代から異彩を放っていた奪三振力にも磨きがかかっている。

 ここまで8登板で、奪三振率11.96とずば抜けているデュプランティエ。ダイヤモンドバックス時代に球団のトッププロスペクトとして期待されたポテンシャルを存分に発揮する新助っ人には、プロ野球ファンも唸る。日本ハム戦後にXでは「また阪神は助っ人をMLB級に魔改造してしまった」「エグすぎる」「無双です」「NPBに存在しちゃダメな選手じゃないか?」といった衝撃が走った。

 今のところ防御率1.54、WHIP0.84のハイアベレージを残し、ライバルの付け入る隙を与えていない状態にあるデュプランティエ。今まさに最盛期を迎えた30歳には、伸びしろしかない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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