「むくみ=水を飲みすぎたせい」…それ、実は間違いかも?朝起きて顔がパンパン、夕方になると脚が重だるいのは、「水太り」が原…
「むくみ=水を飲みすぎたせい」…それ、実は間違いかも?朝起きて顔がパンパン、夕方になると脚が重だるいのは、「水太り」が原因かもしれません。
「水太り」と聞くと「水を飲みすぎてるのかな?」と思いがちですが、実は代謝や巡りの悪さが原因であることがほとんど。必要な水分を摂らないことが、逆にむくみを悪化させるケースもあるのです。
今回は、栄養士・食育栄養インストラクターの神原李奈先生監修のもと、「水太り」の正体と今すぐ実践できる解消法を3つご紹介。食べ物・ストレッチ・筋トレなど、今日から始められる簡単ケアをまとめました。
水太りの正体は「水分の巡りが悪い状態」
水太りとは、排出されるべき水分が体内にたまってしまう状態のこと。水分をきちんと摂っていないと腸内環境が乱れ、便秘やさらなるむくみにつながることも。
人の体は1日あたり、尿や便で約1.6リットル、汗や呼吸で約0.9リットルの水分を排出しています。失われた水分を補うために、1.2リットル前後の水を飲むのが理想的です。
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残りの水分は、食事から約1リットル、栄養素の代謝によって約0.3リットルが自然に補われます。
ただし、運動不足の人はリンパや血流が滞りやすく、余分な水分が排出されにくくなる傾向があります。日頃の生活習慣を整えることが、水太り解消の第一歩です。
すぐ試せる! 3つの水太り解消法
【水太り解消法 1】カリウム・食物繊維をしっかり摂ろう体の水分バランスを整えるには、カリウムと水溶性食物繊維の摂取がカギ。
カリウムは、体内のナトリウム(塩分)の排出を促し、余分な水分がたまるのを防ぐ働きがあります。
水溶性食物繊維は、ナトリウムを吸着して体外に排出するほか、腸内環境を整えて便通もサポートしてくれます。
カリウムが豊富な食材海藻類(昆布・わかめ など)切り干し大根バナナピスタチオインスタントコーヒー(適量)パセリきな粉
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毎日の食事にこうした食材をうまく取り入れることで、体の内側から巡りを整え、水太り対策につながります。
サプリを上手に活用カリウムをはじめ、水分代謝をサポートする成分が含まれたサプリメントを取り入れるのもひとつの手。
「食事だけでは不足しがち」「忙しくてバランスの良い食事が難しい」という方は、サポートとして取り入れてみてもよいでしょう。ただし、過剰摂取にならないよう用量を守りましょう。
【水太り解消法 2】血行促進ストレッチ&マッサージで巡りをサポートむくみが気になるときは、ストレッチやマッサージで血行を促すことが大切。体を温めてめぐりをよくすることで、水分代謝もスムーズになります。
ストレッチ(椅子に座ってOK)1. 椅子に深く腰掛け、足を前に伸ばす
2. つま先を上下にゆっくり動かす
3. リズムに変化をつけながら数回繰り返す



1. 足首からふくらはぎをやさしくなで上げる
2. 膝→太もも→股の付け根まで、順番に流すようにする

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オイルや乳液を使うと滑らかにケアできます。
【水太り解消法 3】ふくらはぎの筋トレで「第二の心臓」を強化!ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、下半身にたまった血液や水分を押し戻すポンプの役割を担います。
タンパク質をしっかり摂りつつ、簡単な筋トレを習慣にしていきましょう。
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1. 立った状態でかかとをゆっくり上げる
2. 一瞬キープし、ゆっくり下ろす

10〜20回を1〜2セット、毎日継続しましょう。
要注意! 水太りを悪化させる2つのNG行動
1. 同じ姿勢を長時間キープ立ちっぱなし・座りっぱなしは、筋肉のポンプ作用が働かず水分が下半身にたまりやすくなります。
休憩中に「足首を回す」「かかと上げ運動」などを取り入れましょう。
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冷たい飲み物・食べ物の摂りすぎやエアコンによる冷えは、血行不良を招き、水分代謝が低下します。
温かい飲み物を選ぶ・冷え対策グッズを活用するなど、内外から体を温めましょう。
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生活習慣を整えれば、水太りは解消できる!
水太りの改善には、「代謝を上げる」「血行を良くする」「食習慣を見直す」の3つがポイント。
むくみがなかなか改善されない場合は、内科での相談も視野に入れましょう。放っておくと、代謝異常などの病気が隠れている場合もあります。
まずはできることから一歩ずつ、『めぐるカラダ』を目指して水太り解消に取り組んでみてください。
監修者プロフィール
神原李奈
株式会社Luce・健康検定協会所属、管理栄養士・食育栄養インストラクター。CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。