◇米国男子◇RBCカナディアンオープン 初日(5日)◇TPCトロント(カナダ)◇7389yd(パー70)ロリー・マキロ…
◇米国男子◇RBCカナディアンオープン 初日(5日)◇TPCトロント(カナダ)◇7389yd(パー70)
ロリー・マキロイが、正式にテーラーメイドの最新モデル「Qi35」にドライバーをスイッチした。この変更の重要性を理解するには、これまでの経緯を振り返っておく必要があるだろう。
PGAツアーの今季初戦となった「AT&Tペブルビーチプロアマ」でいきなり優勝。この時は1、3、5Wとウッド3本を前作Qi10シリーズでそろえ、まだ新しいテクノロジーに乗り換える準備ができていなかった。
3月「アーノルド・パーマー招待」でQi35のドライバーと3Wに変更したが、最終ラウンドはQi10に戻してプレー。新クラブへの移行プロセスを慎重に進めてきた。
4月「マスターズ」でキャリアグランドスラムの偉業をもたらしたのも、信頼のQi10だった。しかし、そのドライバーは過去4勝と得意にするクエイルホロークラブでの「全米プロゴルフ選手権」を前に検査で不適合とされた。継続使用による摩耗で反発係数の基準値を超えてしまうのは珍しくないケースだが、バックアップを使ったメジャー第2戦で47位にとどまった。
その全米プロから3週後、マキロイはペンシルベニア州オークモントCCでの「全米オープン」を翌週に控えたタイミングで新しいドライバーをバッグに入れて乗り込んできた。ヘッドはQi35のコアモデルで、ロフト9度ながら“lower(低ロフト)”にセット。これまでより1インチ近く短い44.625インチの藤倉コンポジット VENTUS BLACK(6X)を挿している。
初日を1オーバー「71」でプレーした後、試合の中で使いこなそうとしている段階の新ドライバーについても言及した。「いくつか気に入るショットが打てたし、望み通りの弾道が見られた。そこは励みになったね。ドライバーは難しいもので、これまで僕が使っていた物だと、ミスをした時に少し左へ飛んでいた。いまのドライバーは、ミスをすると少し右へ行く。その辺をうまく解決し、操ろうとしているんだ」
カナダで変更したのはドライバーだけではない。3WもVENTUS BLACK(8X)を挿したQi35(15度)に移行し、P770の3Iの代わりとして5Wを入れた。5Wの投入自体は珍しいことではなく、天候やコースに応じてロングアイアンと使い分けている。
全米オープンを開催するオークモントCCはラフが深く、極めて難しいセッティングになっているともっぱらのウワサだ。マキロイが投入した短めのドライバーからも、メジャー第3戦を見据えてティショットでのコントロールを重視していることがうかがえる。果たして、今回の変更は長続きするのか。それは今週のRBCカナディアンオープン、そして次週の全米オープンで明らかになる。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)