今季初の同一カード3連敗を喫した中日。井上監督の立て直し策が注目される(C)Getty Images 巨人に勝ち越して意…

今季初の同一カード3連敗を喫した中日。井上監督の立て直し策が注目される(C)Getty Images

 巨人に勝ち越して意気揚々と交流戦に入ったはずが……なす術なく3連敗を喫してしまった。

 中日は6月5日の福岡ソフトバンク戦(みずほPayPayドーム)に4-8で敗れ、交流戦最初のカードを3連敗で終えた。なお、中日の同一カード3連敗は今季初めてのことである。

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■残ったのは虚無感

 3戦通して序盤に先制され、一度もリードを奪うことなく、相手の先発が降りた後に追いつかない程度の反撃――。まるで判を押したような展開で、井上ドラゴンズ最初の交流戦1カード目が終わった。

 何かが残った感覚はなく、強いて言うなら虚無感だけが残ったようだ。それだけホークスにコテンパンにやられたのである。

 投打ともに力負けだった。投手は先発、救援問わず、相手打者にいとも簡単に弾き返され、打者は高めの釣り球やワンバウンドする変化球に手を出し続ける悪循環。3戦合計で20失点を喫し、6得点しか挙げられなかった。リードを奪えないということは当然、守護神・松山晋也を出す展開にもならなかった。

■痛かった高橋周のボーンヘッド

 とりわけ残念だったのは、初戦の7回表である。

 高橋周平と板山祐太郎の安打で1死一、二塁。4点を追う展開ながら反撃ムードが高まる。ここで9番・村松開人の打球はライト頭上を襲う長打性の当たり。1点は入るとして、あわよくば一塁走者も……と思った刹那、なんと二塁走者の高橋周が三塁へ戻ろうとするではないか。プロ14年目のベテランがボーンヘッドを犯してしまった。

 結果、挟殺プレーで高橋周はアウト。2死二、三塁で続行するも、1番・上林誠知のライト線への飛球は近藤健介の好捕に阻まれた。終わってみれば無得点だ。反撃ムードはしぼみ、そのまま試合は零封負けで終了した。このイニングが3連戦3連敗につながり、もっと言えばシーズンの分水嶺になりかねないほどショッキングなものだった。

■まずは「凡事徹底」から

 詰まるところ、まずは「凡事徹底」から始めないといけないのだと思う。

 最近の勝利時は「全員野球で」というワードがよく飛び出すが、方向性は間違っていない。他チームより個の力が劣っているのなら束になって襲いかかるしかない。

 でもそれは当たり前のことをしっかりこなしてこそだろう。バントを成功させるのもそう、状況に応じた走塁もそう、つまらない四球を出さないのもそうだ。上記のボーンヘッドも状況的にタッチアップではなくハーフウェイがセオリー。徹底できていないから悲劇が起こった。

 本拠地に戻ってのロッテ戦、改めて地に足をつけて野球をできるかどうか。井上竜の真価が問われる3連戦になりそうだ。

[文:尾張はじめ]

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