赤星は今季、初完封勝利もあげた(C)産経新聞社 主砲・岡本和真が戦線離脱した逆風の中でも、何とか貯金をキープしてここまで…

赤星は今季、初完封勝利もあげた(C)産経新聞社

 主砲・岡本和真が戦線離脱した逆風の中でも、何とか貯金をキープしてここまで戦ってきた阿部巨人。決して派手な活躍ではありませんが、任された仕事をしっかりと遂行する、この先発投手の働きは称賛に値するといえるでしょう。

【動画】赤星は5月23日のヤクルト戦でプロ初完封勝利をあげた

 その男とは、巨人の大卒四年目右腕・赤星優志投手です。今季ここまで10試合全てに先発し、4勝3敗、防御率1.80。5月23日のヤクルト戦では9回7安打無失点でプロ4年目にして初完封勝利も成し遂げ、ローテーションの一角として、堂々の働きを見せているのです。

 スポーツ紙のデスクは言います。

「赤星の凄いところはゲームメーク能力。マウンド上でも喜怒哀楽を出すことなく、淡々と最少失点に抑え、試合を作っていく。『鉄仮面』とのニックネームからは、かつてのローテーション投手・加藤初さんを思い出します。ストレートも力強いし、変化球も多彩。昨年は防御率3.12の好成績も、1勝7敗と不運に泣きました。今年はしっかりと勝利を呼び込んでいます」

 身長175センチは投手としては決して高い方ではありません。それでも巨人のスカウトは2021年のドラフト3位で指名しました。

「今のドラフトは大柄でスケール感のある選手が高い評価を受ける傾向にあります。赤星のような『実戦派』は場合によっては、指名の中で残ってしまうこともあるんです。でも、投手の仕事は最速何キロを出すことじゃなくて、打者を抑えること。そして一軍でしっかり投げ続けること。コントロールが良く、投球術に優れた赤星を3位で獲得したスカウトの眼力は、称賛に値するでしょうね」(前述のデスク)

 今季60イニングを投げて、出した四球は5、死球は1のみ。どんどんストライクを投げ込み、凡打の山を築いていくその投球スタイルが、打線のリズムを呼び込んでいることは間違いないでしょう。

 確かに体が大きい、フィジカル面で優れた投手は「映える」もの。しかしそうでなくても「勝てる投手」を見いだせるかどうかも、スカウトの腕の見せ所かもしれません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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