【パリSGvsインテル 5月31日】■ルイス・エンリケ監督が「7人目」に インテルをまさかの5-0で破り、優勝したパリ・…
【パリSGvsインテル 5月31日】
■ルイス・エンリケ監督が「7人目」に
インテルをまさかの5-0で破り、優勝したパリ・サンジェルマン(以降、パリSG)の強さは本物に思えた。
パリSGにとって念願だった初のUEFAチャンピオンズリーグのトロフィーは、ルイス・エンリケ監督によってもたらされた。
エンリケにとってUCLのトロフィーはバルセロナ時代の2014-15シーズン以来。異なるクラブで2回以上を制した7人目の監督になった。
カルロ・アンチェロッティ。ペップ・グラウディオラ。ジョゼ・モウリーニョ。ユップ・ハインケス。オットマー・ヒッツフェルト。エルンスト・ハッペル。
それにルイス・エンリケが加わった。
試合はアクラフ・ハキミの先制弾に続く、デジレ・ドゥエの2点目でほぼ決まってしまった。
シモーネ・インザーギ監督のインテルはまったく別のチームのように機能しなかった。
■2年前の惜敗「今度こそは」の思い
前日の夕食時に隣のテーブルにいた中年の夫婦はパレルモから飛んできたと言って笑った。
「私たちチケット持っていない。でも、そんなイタリア人が4万人もここミュンヘンに来ているの」
「インテルが優勝する瞬間にミュンヘンにいたい」という理由だけで、インテリスタは「モナコ・ディ・バビエラ」にやって来た。インテリスタが数人、大声で夜の街を歩いてた。
ファンは2年前、ウェンブリーでマンチェスター・シティに1-0で惜敗したインテルに今度こそという思いを抱いて当然だった。
それなのに、彼らは悲惨な結果を目撃することになってしまった。
セニー・マユルに5点目を決められた。
レフェリーのイシュトバン・コバチはアディショナル・タイムを取ることなく、情けを見せて、試合終了の笛を吹いた。
インテルの選手たちはパリの選手たちが歓喜する中で、サポーターの前にたたずんでいた。
ファンから罵声も浴びせられたが、完敗は事実だった。ラタウロ・マルチネスはヒザに両手をついたまま動かなかった。
セレモニーでインテルの選手たちはパリSGのマルキューニョスらがトロフィーを掲げる瞬間まで表彰台のかたわらのピッチで、悔しさをかみしめていた。