◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 最終日(1日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7569yd(パー…

世界ランキング1位のシェフラーが今季3勝目を挙げた

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 最終日(1日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7569yd(パー72)

スコッティ・シェフラーがまた優勝した。首位から出た最終日を3バーディ、1ボギーの「70」で回り、通算10アンダーでツアー通算16勝目。ティショットを右ラフに曲げた10番がこの日唯一のボギーで、後続に4打差をつけた。4月にタイガー・ウッズ以来となる100週連続での世界ランキング1位キープを達成した絶対王者。ジャック・ニクラスがホストを務めるメモリアルトーナメント連覇も、1999年から3連覇したウッズ以来の快挙だった。

2023年5月からずっと世界ナンバーワン

前週優勝を飾っている同学年のベン・グリフィンとの2サム最終組でのせめぎ合い。サンデーバックナインで山場が訪れた。「15番のティイングエリアに立った時に4打のリードがあって、悪いゴルフはしていなかったけど、それが急に2打差になった」。グリフィンが15番(パー5)で渾身の2オンからイーグルを決めると、16番(パー3)もバーディを奪った。それでも、勢いにのまれて自滅するようなことはしない。「17番に入ってから、『もしベンが17、18番とバーディを獲ったら僕はプレーオフになるだろう』と自分に言い聞かせていた」と冷静だった。

”帝王”ニクラスも認める圧倒的な強さ

「全体で考えれば、木曜日と同じレベルの集中力を日曜日にもするようにしている」というフラットなメンタルは、まさに72ホールを通した戦いを見据えたものだ。「バックナインに入って5打差を追いかけるような時はいくつかのピンに対して1つ、2つ攻め方を変えるかもしれないけど、常に正しいショットを打っていれば日曜日にそれなりのチャンスが来るはず」

その上でライバルたちの状況を頭に入れ、勝つための最善を導き出すためにコース内のリーダーボードをチェックすることも欠かさない。「僕にとって、リーダーボードを見ないようにする方が難しいと思う。見ないようにすれば、かえって気が散る。他の選手たちがどの位置にいるのかを把握しておくのは良いことだと思う」。競り合った時ほど手強いシェフラーを支えるポリシーに、ニクラスも「偉大なプレーヤーは重要な終盤でどうプレーすべきかを知っている者たち」とうなずく。

強さの秘密はオンとオフの切り替え

勝負どころで発揮される高い集中力の原点は学生時代。入学したばかりの頃、シェフラーは現在妻となったメレディスさんをデートに誘おうと熱心にアプローチしていたそうだ。「彼女の気を引こうとして、コースに出てからもテキストメッセージや電話をもらうたび、それに反応していて、練習では少し気が散っていた」と明かす。ある日、コーチに諭された。「いいかい、コースにいる時はコースでやるべきことに集中する必要がある。授業なら授業に、そしてプライベートでもその場所に集中するんだ」

重要なのはただストイックにゴルフに専念することではなく、オンとオフをしっかり切り替えること。「それが人生を楽しむための最良な方法だと思った。もし家にいてもゴルフのことを考えていたら、妻や子ども(長男・ベネットちゃん)と過ごす時間を十分には楽しめていないはず。目の前のタスクに集中しようとするのは日々の戦いであり、ある意味、これが人生を最大限に生きるということなんだと思う」。当時の学びは、世界ナンバーワンのゴルファーとして、夫として、父として生きる現在にも通じている。(オハイオ州ダブリン/石井操)