◇国内女子◇リゾートトラストレディス 3日目(31日)◇グランディ鳴門GC36(徳島)◇6585yd(パー72)◇晴れ…
◇国内女子◇リゾートトラストレディス 3日目(31日)◇グランディ鳴門GC36(徳島)◇6585yd(パー72)◇晴れ(観衆2551人)
右から強風が吹いていた。前半4番のバーディパットはスライスライン。稲垣那奈子は「相殺されるかな」と迷いながら打った。すると右にプッシュしてしまい、ピン向こうの段下まで転がり落ちた。不本意な3パットでボギーが先行。「自分のやることに集中しなきゃダメだ」。ミスで我に帰った。
ドライバーもアイアンも、ショット前のルーティンでは必ず、トップからインパクトまでの軌道を確認した。「手が先行するとスイングがブレたりするので、しっかり下半身リードでスイングするように」と、約1年前から心掛けているものだ。パットは全体のラインをイメージして打つようにした。
8番で138ydを8Iで1mにつけ、スコアを戻した。12番(パー3)はアゲンストの157ydを6Iで「しっかり」打って、手前4mにつけてバーディ。16番(パー5)は7mのバーディパットを決めた。初日「67」2日目「71」に続いて「70」。アマチュア時代の15試合と合わせ、ツアー通算28試合目で初めて3日連続でアンダーパーをマークした。
古江彩佳、西村優菜、吉田優利らと同じ2000年度生まれの“ミレニアム世代”だが、プロテスト受験は大学進学後だった。中学時代から腰痛に苦しんだこともあり「体のことを勉強したい」と早大スポーツ科学部へ。卒論テーマはズバリ「ゴルファーと腰痛の関連性」だ。大学ゴルフ界のネットワークを生かして約400人にアンケートを行った。現在、マッサージガン、ストレッチポール、ソフトボールなどを持ってツアーに出向き、自分の体を理解した上でケアができるのも学生時代のおかげだ。
プロ2年目で、1度もツアートップ10を知らないまま、首位タイで最終日最終組を回る。「(優勝を)意識しちゃうと思うけど(自分のやることに専念する)意識を変えない方がいい結果が出るように思います」。珍しい早大出身の女子プロがマイペースのままラスト18ホールに臨む。(徳島県鳴門市/加藤裕一)