角田を評価しつつも、未来に対してはシビアな意見を口にしたホーナー代表。(C)Getty Images 名門でのサバイバル…

角田を評価しつつも、未来に対してはシビアな意見を口にしたホーナー代表。(C)Getty Images

 名門でのサバイバルが続くレッドブルの角田裕毅にとって、厳しい金曜日となった。

 現地時間5月30日、F1の今季第9戦となるスペインGPがバルセロナのカタルーニャ・サーキットで開幕。角田はフリー走行1回目(FP1)で9番手に食い込むも、つづく同2回目(FP2)では13番手に甘んじた。チームのエースドライバーであるマックス・フェルスタッペンとはFP2では0秒613と差がFP1から拡大するなど小さくない課題を残す内容となった。

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 各チームがアップグレードする中、当然ながらレッドブルも操作困難とされるマシン「RB21」の性能を高めてレースに臨んだ。だからこそ、角田もかなりの自信を持っていた。FP2後にF1公式チャンネルのインタビューに応じた際に「自分のなかでかなりスムーズに感じられた。実際にFP1からFP2まで明らかに進歩したと思えた」と手ごたえを語っている。

 しかし、実際は姉妹チームのレーシングブルズ勢の後塵を拝した。FP2で9番手に食い込んだアイザック・ハジャーとは0秒283、同じく10番手のリアム・ローソンとは0秒189の差がついた。

 その差はわずかではある。だが、「正直、自分がなぜ遅いのかが、まったくわからない。少なくとも僕自身が期待していた(上位との)差ではなかった」と振り返る角田にとっては、数字以上の差に見えているかもしれない。

「解決策を見つけ出すために最善を尽くすけど、正直、本当に難しい」

 そう弱音とも言える言葉を漏らした角田。「RB21」に馴染む中で苦心が続く日本人ドライバーには、レッドブル首脳陣も「さらに成長する必要がある」と警鐘を鳴らす。チームの代表を務めるクリスティアン・ホーナー氏は、英衛星放送『Sky Sports』などで、次のように指摘している。

「ユウキのパーソナリティはこのチームに合っている。彼はとても良い人間で、ガレージにおいても良い貢献をしてくれている。いくつかのインシデントもあった。道のりはまだ長く、決定までの時間は十分にある。ただ、来年もドライバーとして選考対象になりたいのであれば、さらに改善する必要がある」

 公に発された改善要求は角田のパフォーマンスに対するレッドブル内での“物足りなさ”を表していると言っていい。シビアではあるが、それが“常勝軍団”で戦っていく宿命と言えよう。

 果たして、マシンの安定感に頭を悩ませている環境でいかに改善を図っていくのか。間違いなく角田は、F1界で認められたテクニックの真価を問われている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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