モナコGPが面白く変えるには大きな変革が必要だ(C)Getty Images 近年のF1モナコGPが単調なレース展開で不…

モナコGPが面白く変えるには大きな変革が必要だ(C)Getty Images
近年のF1モナコGPが単調なレース展開で不評を買っていることを受け、現役F1選手らでつくるグランプリドライバーズアソシエーションの会長で元F1ドライバーのアレックス・ブルツ氏がサーキットレイアウトの3つの改善点を指摘した。
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今年はピットストップの回数を2回以上に義務付けるてこ入れを図ったが、特別ルールが全く機能せず、スロー走行で後続を抑えることで前方との車間距離を広げ、前を走るチームメートの順位を落とさないようにピットストップさせるチームが目立ち、大きな順位変動は少なかった。
専門メディアの『The Race』によると、ブルツ氏はオーバーテークシーンを増やすためにコースのうち3か所の改修案を示した。
1つ目はトンネルを抜けた後のヌーベルシケインの位置。このシケインは高速にならないように設置されたが、80メートルほど前方にずらし、追い抜きしやすい車両速度になるようにする改善策で「レースを観戦し、仲間のドライバーと話した自分の経験から、どの市街地にも物理的な制約がある中で、シケインを後ろに移動することは可能であるはずだと確信している」とした。
そのほかは最終セクションのラスカス。改修の狙いとして「形状を変更してエイペックス(頂点)を2~3メートル外側に移動させること」とした。旧ローズ(フェアモント)ヘアピンについても入り口を広げることを主張している。
ただ、モナコで追い抜きが少ないのはマシンが巨大化したからにほかならない。車幅も確かに2.0メートルで2018年当時よりも0.2メートル長いが、現行車の全長が約5.5メートルで10年前と比べて1メートルほど長くなっていることから抜き去るスペースが生まれにくいとの指摘もある。
来年から新技術規定が導入され、車幅は2.0メートルから1.9メートルに縮小されるほか、ホイールベースは最大3.6メートルから3.4メートルに短縮される。今季よりは接近戦がみられそう。一時はモナコGP不要論まで持ち上がったが、歴史と伝統のある市街地レースとして、インディ500、ル・マン24時間レースとともに世界3大レースに数えられており、名誉を回復したいところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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