◇国内女子◇リゾートトラストレディス 2日目(30日)◇グランディ鳴門GC36(徳島)◇6585yd(パー72)◇曇り…
◇国内女子◇リゾートトラストレディス 2日目(30日)◇グランディ鳴門GC36(徳島)◇6585yd(パー72)◇曇り(観衆1929人)
プロ12年目の31歳ともなると、スタイルも変わる。実測275ydでワンオンチャレンジホールとなった14番。グリーン手前の池越えには約240yd必要だが、元来飛ばし屋の山城奈々が手にしたクラブは8番アイアン。「無理する必要ないかなと思って」と池越えどころか、絶対届かない番手で刻み、残り105ydから52度のウェッジで手前6mにつけてバーディを奪った。
今は制度自体が廃止された、プロテスト合格不要でQTを勝ち抜けばいいTP単年登録で2014年1月にプロ転向。13年12月に20歳になったばかりの山城は、ひたすら距離を求める“ブンブン丸”だった。その後、ドライバーイップスのような症状に悩む日々を過ごし、23年は全2戦、24年は全4戦予選落ちで2年連続して獲得賞金0円(下部ツアーは除く)のどん底を味わった。
QTランク19位でツアー前半戦出場権を手に迎えた今季は、3週前の国内メジャー「サロンパスカップ」で22年シーズン開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」4位以来のトップ10となる6位をマークするなど、出場10試合でメルセデスランキング36位。初のシードを狙えるポジションで復調気配にある。
山城は「30歳を過ぎて? 疲れが抜けにくくなりました」と苦笑いを浮かべた。3月末「アクサレディス」では1歳上の工藤遥加がツアー初優勝。「一緒に下部ツアーで過ごしたり、遥加さんの苦労は見てきましたから」。首位と1打差で入る決勝ラウンドへ。プロ転向「4169日」での初タイトルなら1988年ツアー制施行後にプロ転向した選手では、史上4番目のスロー達成。高ぶる思いを静めるように「アライメント(アドレスの向き)などに気を付けて、予選2日と同じようにプレーしたいです」と話した。(徳島県鳴門市/加藤裕一)