◇国内女子◇リゾートトラストレディス 2日目(30日)◇グランディ鳴門GC36(徳島)◇6585yd(パー72)◇曇り…
◇国内女子◇リゾートトラストレディス 2日目(30日)◇グランディ鳴門GC36(徳島)◇6585yd(パー72)◇曇り(観衆1929人)
ドライバーショットのキャリーで約260ydを誇る16歳のアマチュアがツアーデビューした。兵庫・松蔭高2年の後藤あいは通算3オーバーで予選落ちに終わったものの、随所で破格のポテンシャルを見せつけた。
69位から巻き返しを狙ったこの日は「74」。出だし1番はダブルボギー。持ち球のドローでつかまり、左サイドを突き抜けることを警戒し、3番ウッドを握ったが“チーピン気味”となって左にOB。しかし、そこから圧巻の3連続バーディを奪取した。
2番はドライバーで同組の稲垣那奈子を約30ydアウトドライブ、ピンまで105ydまで運び、50度のウェッジでピン手前4mにつけてチャンスを決めた。実測126ydまでティが前に出された3番(パー3)はまたも50度ウェッジでピン根元を刺し、カップ奥20cmにつけるホールインワン寸前のショットを披露。4番は左ラフから約140ydをピン前1mにつけた。
最大の見せ場は実測275ydのワンオンチャレンジホールとなった14番だ。軽いフォローの風に乗せ、抑え目なドライバーショットでピン右6mに乗せて、イーグル逃がしのバーディを決めた。
初日の18番では、インターネット中継「U-NEXT」による弾道計測値のデータで「キャリー256yd」を記録。女子で60m台中盤/秒なら上出来のボール初速も「72m/秒」をたたき出した。ティショットの豪快な飛距離から、ウェッジなどでピンを刺す。スタイルは、絵に描いたようなパワーゴルフで、今年の男子メジャー「マスターズ」で生涯グランドスラムを達成したロリー・マキロイ(北アイルランド)に憧れる。だが、本人は「そこまで飛距離にこだわっていない」。ゴルフ脳の大部分を占めるのは、いかにスコアを作るかにある。
決勝進出こそ逃したが、初のツアーで予選2日間は財産になった。「ショットはかなり通用することはわかったけど、最終的にはショートゲームやパッティングですよね。そこがもうちょっとうまくなれば、予選通過できるんじゃないかな」。次のツアーへのチャレンジは「サントリーレディス」(6月12日~/兵庫・六甲国際GC)のマンデー予選会(6月9日/主催者推薦選考会)になる。「今回はウェッジのミート率も良くなかったんで、修正して臨みたいです」。確かな爪あとを残した16歳が着実に階段を上っていく。(徳島県鳴門市/加藤裕一)