◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 最終日(25日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー7…
◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 最終日(25日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー72)◇曇り(観衆3673人)
大会3日目、通算14アンダー単独首位で終えたはずだったショーン・ノリス(南アフリカ)のスコアがホールアウト後に修正された。14番(パー5)で誤所からのプレー違反(ゴルフ規則14.7a)があったとして2罰打を科された。ポイントになるのは、中継視聴者からの指摘を受けて映像を確認し、罰打が科されたという一連の流れだ。
3日目終了後の天野克彦・大会競技委員長による説明で改めて経緯をおさらいしたい。ラウンド中、14番グリーンにおけるノリスのプレーについて視聴者から大会側へ指摘があった。映像を確認し、ノリスがマーカーをボールの真下まで入れるようにマークをしており、リプレースする際にマーク位置よりもボールをカップに近づけて置いていると判断。「映像なので断言できないが、だいたい2~3㎝。間違いなく前には出ている」。スコア提出後に本人にも映像を見せ、故意ではないが誤所であることを認めたため2罰打の裁定となった。
今回のケースで真っ先に思い浮かべるのは、2017年の米女子メジャー「ANAインスピレーション」(現シェブロン選手権)。レキシー・トンプソンが3日目のプレーで同様に視聴者から指摘を受け、翌日の最終ラウンド途中に2罰打が科された。スコア誤記の2罰打も加わり、涙を流しながらラウンドを続行してプレーオフで敗れた姿は悲劇として知られる。
視聴者からの指摘は、必然的に中継映像で多く映される優勝争いの選手や注目選手に偏る。17年12月には、世界のゴルフルールを統括するR&AとUSGA(全米ゴルフ協会)がテレビ視聴者からの指摘に基づきルール違反の裁定を行う運用を止めると発表し、翌18年1月1日から適用されることになった(同じタイミングで選手が違反に気づいていなかった場合、スコアの誤記による2罰打を科さない運用もスタート)。
天野氏は「そこに関しては各団体で違いがある。我々(日本プロゴルフ協会)は、我々のコミッティー(委員会)として会議をし、確認をして判断しました」と説明。さらに「全てに対して視聴者の方々の主張を聞くということはないですが、疑義が出てきたとなると、調べることはしなければならない」とも話したが、その“線引き”はどこにあるのか。
今回のケースで言えば、コースを巡回している競技委員がノリスのプレーを見ており、「特徴的なマークの仕方をしていたので少し気になっていた」ことも大きいという。そんな中で視聴者から指摘があったため、映像を確認することになった。あくまで視聴者の情報提供すべてをすくい取るわけではないと強調する。
これらは、大会を主催する日本プロゴルフ協会の競技委員会の「方針」に基づく対応。この「日本プロ」や日本ゴルフ協会(JGA)が主催する「日本オープン」を除いて国内男子ツアーのほとんどを占める日本ゴルフツアー機構(JGTO)主管のトーナメントでは、視聴者からの指摘を受けて映像を確認したり、ルール違反の裁定を行うことはない。
ノリスは首位タイスタートの最終日も「74」とスコアを落として史上7人目、外国人選手初となる日本タイトル4冠を逃した。「自分としてはいつも通りにマークをして、拾い上げて同じ位置に(ボールを)置いていた。少しでも疑われるようならば、これからは(より一層)意識してマークに近い場所に戻すよう気を付けていきたい。(4冠は)また来年チャレンジします」と受け止めた。(岐阜県揖斐川町/亀山泰宏)