◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 最終日(25日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー7…
◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 最終日(25日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー72)◇曇り(観衆3673人)
清水大成の初優勝を見届けた堀川智トレーナーが、顔をくしゃくしゃにして号泣していた。石川遼や小平智、池田勇太らをサポートしてきた51歳。親子ほど年の離れた26歳の初タイトルがうれしくて仕方ない。「つらいことばかりでしたから…。やっと報われたなって」。いいプレーをしてもライバルに届かないことが続けば、ツキに見放されているような感覚にも陥る。勝てそうで勝てない日々に本人はもちろん、支えるスタッフも心を痛めてきた。
昨年11月「カシオワールドオープン」も1打差の2位。ロッカールームで清水、沖田悠輔キャディと一緒に悔し涙を流した堀川さんのもとへ、人づてにメッセージが届いた。「大成は絶対に強くなる。いつか勝てる」――。激励の伝言を託したのは、その試合で優勝した岩田寛だった。
カシオの3日目、ともに最終組を回った岩田にも秘めた後悔があった。清水が7番(パー5)で2度の紛失球など、まさかの「10」をたたいた。結果的に3位に踏みとどまって最終日を迎えることになっても、同伴競技者として「なんで見てあげてなかったんだろう…」と悔やんだ。“普通に”打てる場所にあると思い込み、プレーを進めるため先にグリーンへと歩いていってしまった自分を責めた。
清水がアマチュアとして出場した2018年「ブリヂストンオープン」でも同組でプレーする機会があり、当時から一目置く存在でもあった。「大学生の時から、メチャクチャうまかった。飛ぶし、パターうまいし…。この年になると、いろんな人と回ってますよ。アマチュアとか、高校生とか」
昨年12月の国内ツアー対抗戦「Hitachi 3Tours Championship」では、ダブルス戦でコンビを組んだ。ペア決めの際、6人が出場したJGTOチームの最年長ながら、絶対にリーダーシップを発揮するタイプではない岩田を清水から誘ってくれたという。「前日の“決起集会”でも『(お酒を)飲まない』って言ったのに、大成が『飲まないんですか?』って勧めてきて。僕は(仲も)深まったと思ってますけど…」。シャイな44歳が微笑ましいエピソードを披露するのも、後輩プレーヤーの愛される人柄を示す一端かもしれない。
「いつか勝てる」と励ましてから6カ月、その瞬間は訪れた。早くからポテンシャルを認めていたからこそ、岩田は初優勝を祝福した後でボソッと付け加えた。「羽ばたいてほしいですね」。この歓喜が夢の米ツアー挑戦に向けた第一歩となることを願った。(岐阜県揖斐川町/亀山泰宏)