◇米国女子◇リビエラマヤオープン 最終日(25日)◇マヤコバ エル カマレオンコース (メキシコ)◇6583yd(パー…

父の雄士さんは新婚旅行がメキシコだった

◇米国女子◇リビエラマヤオープン 最終日(25日)◇マヤコバ エル カマレオンコース (メキシコ)◇6583yd(パー72)

岩井千怜が「66」で回って通算12アンダーで米ツアー初優勝を飾った。コースで娘を見守った父・雄士さんは「本当に落ち着いていましたね」と称えた。

日本ツアーでは8勝を挙げ、何度も優勝争いを経験してきた。雄士さんは「JLPGA(日本ツアー)で技術やメンタルも鍛えられた。慣れてくれば、いずれ戦えると思ってはいたけど、優勝はうれしいですね」と言いつつ、笑顔になる理由がもう一つある。「私たち、新婚旅行がメキシコだったんです」。なんと23年前にハネムーンで訪れていた。それだけに、千怜も「また連れてこられてよかったです」とうれしそう。両親の思い出の地で初優勝…ちょっとドラマチックと思っていたら、優勝インタビューでは現地メディアからこんな質問がとんだ。

「あなたのウェアの色は“メキシカンピンク”だ。知っていたかい?」-。メキシカンピンクは伝統的な衣服、工芸品、美術品など文化的によく用いられ、国を象徴するカラーだという。千怜はそんな背景を知らなかったが、この日のスカートがビビッドカラーのピンク色。キャディバッグ、ドライバーヘッドまでカラーリングするほど大好きな色だ。「This is my lucky color」と笑顔で答えて笑いを誘った。

表彰式後には、ボランティアやら現地メディアやらギャラリーやら、祝福の嵐に引っ張りだこ。カメレオンの形をしたカラフルなトロフィーを掲げ、岩井家の“メキシコの思い出”がまたひとつ増えた。(メキシコ・プラヤデルカルメン/谷口愛純)