◇米国女子◇リビエラマヤオープン 最終日(25日)◇マヤコバ エル カマレオンコース (メキシコ)◇6583yd(パー…

シャンパンシャワーを浴びる岩井千怜。この笑顔が強みだ(Christian Petersen/Getty Images)

◇米国女子◇リビエラマヤオープン 最終日(25日)◇マヤコバ エル カマレオンコース (メキシコ)◇6583yd(パー72)

スタート1時間前に入ったドライビングレンジで、ウェッジから始めたショット練習は約30分。大きい番手に持ち替えて、岩井千怜は最後に1Wを1球打つと着弾を見送ってクラブをしまった。「いつも、良い感触だった時は一発で終わります」。米ツアーで初めての優勝争いも普段と変わらぬルーティンで迎えていた。

初の最終日最終組を控えた3日目のインタビューで「優勝争いに向けて大事なことは?」と問われて「Be patient(我慢すること)」-。そんな言葉が嘘のようなロケットスタートだった。1番で8mのバーディパットを流し込んで単独首位へ。3番と4番は約1mにつけ、迷わず2オンを狙った5番(パー5)はグリーン左からアプローチでOKにつけ、6番はウェッジの2打目がピンを直撃して3m強へ。序盤6ホールで4連続を含む5バーディを奪い、あっという間にV戦線から抜け出した。

ドライバーはスタート前に1球打っただけ

「今までの優勝争いと変わらず、良い緊張感もあったし、その中で伸ばそうという強い気持ちもあった」。一方で「(無理に)狙ったりすると大けがしちゃうので、気持ちも落ち着けて。そういう戦略でできたらと思っていました」。やっかいな風もあり難度が増したコースで全体が伸び悩む中、朝の練習場の感覚を信じ、狙えるところで狙った。13番終了時には後続に8打差をつけ、7打差で迎えた最終18番(パー5)は大歓声の中、グリーン左ラフからの3打目を寄せきれず、恥ずかしそうに笑うと、2パットで締めて両手でガッツポーズ。現地ギャラリーに祝福されながら、「So, so Happy!」と笑顔がはじけた。7バーディ、1ボギーの「66」は文句なしのフィールドベストだった。

芝目の強いグリーンを制圧し、圧倒的な「66」

ルーキーイヤー8試合目での初優勝を「ちょっと早くは感じました」という。ここまで最上位は4月「JMイーグル選手権」11位。トップ10はなかった。「先々週(みずほアメリカズ・オープン)までのゴルフだと、もう少しかかると思っていた」と振り返るが、結果の良し悪しを問わず、笑顔を忘れなかった。前夜もホテルで隣の部屋に泊る姉の明愛と他愛ないやり取りをして過ごした。徹底したマイペースが最大の“強み”だった。

圧倒的な初優勝で、次週「全米女子オープン」(ウィスコンシン州エリンヒルズ)への自信を問われても「ちょっとです」と右手の指で開いた幅は2センチくらい。「トーナメントもまだ始まったばかりなので、これからもっともっと自信をつけてきたい」。最後にまたいつもと同じ笑顔を見せた。(メキシコ・プラヤデルカルメン/谷口愛純)