惜しくも準決勝で敗れたものの、中国勢の一角を崩した伊藤の健闘は称賛を集めた(C)Getty Images 卓球世界選手権…

 

惜しくも準決勝で敗れたものの、中国勢の一角を崩した伊藤の健闘は称賛を集めた(C)Getty Images

 

 卓球世界選手権個人戦(カタール・ドーハ)の女子シングルスでは日本で唯1人、伊藤美誠(世界ランク9位)がベスト4進出を果たし、銅メダルに輝いた。5月23日に行われた準々決勝で中国の強豪・王芸迪(同4位)を下すという快挙を達成し、世界選手権では自身初のシングルスのメダルを獲得している。

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 4強入りを懸けた一戦で伊藤は第1ゲームを落としたものの、そこから4ゲームを連取。一進一退の攻防を制し、4-1で王芸迪から2000年11月の対戦以来となる白星を挙げると、試合後には涙を流し勝利の重みを感じていた。

 この試合の結果は、中国のポータルサイト『捜狐』でも伝えられており、自国代表選手を破った伊藤のパフォーマンスに賛辞を送っている。

 同メディアは、「試合を振り返れば、伊藤美誠のプレーは間違いなく光るものがあった。戦術・技術のレベルは非常に高く、試合展開に応じて柔軟に対応できる点も際立っていた。リードを許した場面でもすぐに立て直し、再び主導権を握るなど、強さと冷静さが光った」などと分析。さらに、「この勝利は彼女の実力を明確に示すものであり、同時に『勝者の風格』をも感じさせた」と称えている。

 試合後の表情にも触れており、「その涙には喜びだけでなく、ある種の安堵も込められていた。長年の夢だった世界選手権のメダルをついに手にし、自身の実力を証明。激しい国際卓球界でしっかりと存在感を示した。彼女のこれまでの努力が報われた瞬間だった」などと説明。

 また、大舞台で中国の主力プレーヤーが敗れた事実を受け、「中国卓球界にとっては、今回の敗戦は警鐘とも言える」と訴えながら、「今後の試合では、相手選手への理解を深め、より有効な戦術を立てて臨む必要がある。また、若手選手の育成にも力を入れ、彼女たちがより多くの実戦経験を積めるよう環境を整えることが求められる」と指摘する。

 同メディアは、王芸迪の戦いぶりも評しており、「この素晴らしい試合は、選手たちの高度な技術だけでなく、卓球という競技の魅力を存分に示してくれた。今後の大会もさらに白熱した戦いが繰り広げられ、より多くの優秀な選手たちが台頭してくることだろう」と見通し、その上で、「伊藤美誠のメダルは、多くの若い選手に勇気と希望を与えるに違いない」として、試合結果への印象を綴っている。

 伊藤は24日の準決勝で中国の孫穎莎(世界ランク1位)に敗れ決勝進出こそ逃したものの、銅メダル獲得で歴史にその名を刻んだ。国内外で数多くの実力者たちが鎬を削る女子卓球界でさらに自身を磨き、この先も新たな扉を開くための挑戦を続ける。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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