◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 3日目(24日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー7…

首位タイに浮上した生源寺龍憲 (C)JGTOimages

◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 3日目(24日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー72)◇雨(観衆2251人)

朝イチ、生源寺龍憲のプレーはトラブルから始まった。1番(パー5)のティショットが大きく右へ。つま先下がりの傾斜がきついラフからでも、「抜けそうなスペースがあったので行けそうかな」と振り返ったセカンドは木に当たった。ラッキーだったのは、右に隣接する9番のフェアウェイまで跳ね返ってくれたこと。220ydほど残った3打目をグリーン近くまで運び、パーで切り抜けることができた。

3番のボギー先行から奪い返した6バーディには、7番(実測226yd)と17番(同225yd)の長いパー3で奪ったものも含まれる。いずれも4UTで、特に17番はピンそば数十センチにつけるスーパーショットだった。絶望的に止まらないほど硬いグリーンではないコースセッティング、ロングホールでレイアップする2打目や風が吹いた時のティショットでのコントロールしやすさを踏まえて今週はウッド型からアイアン型にスイッチ。「(2ホールとも)結構、ドンピシャな距離。いいクラブでした」と笑った。

感謝するのはクラブだけではない。今大会はクラブハウスの大浴場に水風呂もあり、毎日2~3セットの交代浴を行って身体を“整えて”から宿舎に戻る。4月末からの5連戦目で、19日(月)には海外メジャー「全米オープン」出場を目指して36ホールの予選会も完走した。疲労回復にはうれしい設備を有効活用し、「身体も楽になる。いいゴルフ場です」と笑顔でうなずく。

スタート時、首位ショーン・ノリス(南アフリカ)とは8打差。2日目に大会最少ストロークに並ぶ「61」をたたき出した相手の爆発力を素直にたたえつつ、「少しでも追いかけるプレッシャーをかけながらやりたいと思っていた。好き勝手にやられたら、悔しいですから」と独走を許すつもりはなかったという。「67」をマークしてホールアウト時点で2打差まで詰め、さらにノリスに2罰打が科されて通算12アンダー首位タイ。トップを並走する形で最終日を迎えることになった。

悪天候により最終日が中止となった4月の開幕戦「東建ホームメイトカップ」は54ホールでの初優勝でもあった。「4日間やって優勝できれば実感もあるだろうし、やっぱりちゃんと(72ホールで優勝)したい」と意欲がにじむ。「ドンドン賞金を加算していって、ランキング上位でPGAツアーの予選会に行きたい」。強い海外志向を抱く27歳にビッグタイトルのチャンスだ。(岐阜県揖斐川町/亀山泰宏)