ミュアフィールドビレッジで行われた2023年「メモリアルトーナメント」、タイトリストはツアー向けにTシリーズアイアンの…
ミュアフィールドビレッジで行われた2023年「メモリアルトーナメント」、タイトリストはツアー向けにTシリーズアイアンの最新モデルをお披露目した。発表されたモデルは、T100、T150、T200、T350、そしてU505アイアンだった。そこから2年が経った2025年、タイトリストは色々と手法を変えてきた。
今回は22日に開幕したコロニアルCCでの「チャールズシュワブチャレンジ」で新しいTシリーズを発表した。ツアーでの検証向けに用意されたモデルは、T100、T150、T200、T350、T250U、U505ドライビングアイアンの6タイプ。
GolfWRX.comは、今回の発表の場に赴き、これまでのプロたちの反応など、新しいアイアンについての見識を得るべく、プロやフィッターたちのフィードバックに耳を傾けた。
コロニアルにて、初めて本格的なPGAツアーでの発表に参加したタイトリストのフィッターであるニック・ゲイヤーは、「胸が高鳴る日ですね。もちろん、選手たちに新製品をお披露目できて楽しかったです。今回の発表を知っていた選手もいましたし、恐らく知らなかった選手もいたと思いますが、言ってみれば、私はサンタクロースになったのです」と述べた。
23年モデルと比較すると、シリーズ全体がミニマルなデザインとなっているが、最も注目すべきは前モデルのT200に代わって加えられたT250とT250U、そしてU505ドライビングアイアンの革新的な設計である。
「250は本当に特別です。マーニ(・アイネス、タイトリストのアイアン開発部長)とアイアンのチームは素晴らしい仕事をやってのけました。誰もが、すぐに全体的なメタル構造に気付きますよね?背面にバッジはなく、そこがとてもクールです。我々は常にフィードバックに耳を傾けようと努めていますが、中には“打音と打感だよ。マーニは良く耳を傾けてくれた”という声もあり、それが進化へ進む方向となりました。これは打音が良く、打感も良く、パフォーマンスもかなり優れているようです」とゲイヤー。
これまで全てのPGAツアーにおける発表がそうであったように、タイトリストは「ツアー検証」プロセスから着手しており、アイアンが店頭に並ぶ前に、世界最高の選手たちとタイトリストの経験豊富なフィッターチームの共同作業からフィードバックを得るという手順を踏んでいる。
とはいえ、全てのツアープロがテキサスで検証プロセスに関わる機会を得たわけではなかった。ゲイヤーは、「全米オープン」最終予選に備えていたピーター・マルナティとの最近のフィッティングについて、彼は別のルートを辿らなければならなかったと述べている。
「お互いにフェースタイムで話したのですが、とても良かったですね。彼は信じられないほど素晴らしく、的確なフィードバックをくれましたし、ゴルフボールを使うことなく話をできたのは、本当に良かったですね。と言うのも、彼は箱を開けたところで幾つかの点について話をし、その後、コースへ行ってプレーし、気に入ってくれたのです」とゲイヤー。
タイトリストはテクノロジーのアップグレードについてはまだ語っていないが、以下は新しいギアで「チャールズシュワブ」に出場する選手たちの言葉である。そしてGolfWRX.comに掲載された、更なる写真や推論のチェックもお忘れなく。
ラント・グリフィン/タイトリスト契約選手
「どれも美しいね。今年は全体がマット仕上げで、前のものと殆ど同じ。打感がソリッドになった点以外では、ほぼ違いは感じないね。少しだけ打ち出し角が高くなったかもしれない。とにかく、全体的な見た目が素晴らしく、乗り換えは簡単だった」。
「(リーディングエッジを削るのは)初めてのことなのだけど、これは基本的にリーディングエッジをソフトにして、バウンスを少し増やすためにやっているんだ。僕は地面に対して少し急角度にクラブを入れるので、ここを削ると、ターフに対して弾むようになり、ターフの抜けが良くなって、少し浅めに入るようになるんだ」。
「新しいU505はとても滑らかで、少し細身になったので、(後ろ側は)そこまで幅が広くないのだけど、重量を底部に配置したので、打ち出し角は同じくらいの高さが出るんだ。だから、見た目はブレード寄りというか、他のものよりもブレード的なのだけど、パフォーマンスは勝るとも劣らないんだ」。
ダグ・ギーム/タイトリスト契約選手
「(今週)新しいモデルが発表される前に、T150を試してみたのだけど、今年のモデルのT150は、前のT200と同じくらいの高さが出るんだ。それは大きなプラス的要素。小さめのヘッドでありながら、大きいヘッドと同じくらいの打ち出し角があるのは、言うまでもなく皆が求めるものだし、小さめのヘッドだと操作性も良くなる」。
「(新しいT100アイアンは)溝が1本追加されていて、溝そのものも全体的に少しアグレッシブになっていると説明されたんだ。今日試してみて分かったのは、ミスヒットでもスピン量が落ちず、スピードも少し良くなっていることだね。通常、薄めに打つとスピンが入りすぎて高く浮いてしまって狙った飛距離が出なくなり、厚めに打つとフライヤーみたいな感じになって場合によっては飛び過ぎてしまう。けれど、これはその分散される幅がタイトになっているんだ。9番アイアンだと、ミスヒットとソリッドな当たりとの差は300 rpmくらい。だから、少し寛容性が上がっているんだ。クラブの見た目に関して言うと、ソールを少し変えたと聞いたけれど、僕にとっては、特に9番や短めのアイアンは、よりボーケイらしい見た目になった。クラブの地面に対する座りは、少し低めだけど、バッグに4本のボーケイを入れている僕にとって、これはかなり好要素なんだ」。
「選手として、これは僕が常に最初に見る部分の一つ。僕はいつも、タイトリストのニックにメッキなしのアイアンをリクエストしてきた。キャロウェイがそういうのを作っているのは知っているし、これは彼らにとっての妥協案だね。彼らは伝統のクローム仕上げを気に入っているわけだから。僕は光沢のあるのが好きではないので、9番アイアンを置いてみて先ず気付いたのはその部分で、これは新品のボーケイで、まだ錆のついていないメッキなしのウェッジを想起させたんだ。とても見た目が良いね。そこまで光沢がないんだ。フェースの仕上げについて言うと、溝のある部分、そして溝のないトウ側の部分にしても、通常トウ側はもっと光沢があるのだけど、これはよりモノクロ的で、集中を妨げないので良いんだよ。前のモデルのT200は、後ろ側が見えて少し不恰好だったのだけど、これ(T250アイアン)はもっとワンピースに見えて良いね」。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)