9月の世界陸上選手権東京大会に参加するウクライナ選手団が那須塩原市で、ハンガリー選手団が宇都宮市でそれぞれ事前合宿を行…
9月の世界陸上選手権東京大会に参加するウクライナ選手団が那須塩原市で、ハンガリー選手団が宇都宮市でそれぞれ事前合宿を行う。発表した県や市は「陸上界のトップ選手と市民との交流の機会もぜひ設けたい」としている。
那須塩原市でのウクライナ選手団の事前合宿は9月3~13日に行われ、選手とコーチら計40人が参加。2024年のパリ五輪女子走り高跳び金メダリストのヤロスラワ・マフチフ選手も訪れる予定だ。市が、スポーツを通じた地域振興について包括連携協定を結ぶスポーツ教育事業会社「LOCOK」(東京)から今年1月に提案を受け、実現した。
官民でつくる「那須塩原スポーツコミッション」と一緒に受け入れを準備する。選手らは市内に宿泊するが、本格的な陸上競技場がないため、大田原市と福島県白河市で練習会場を確保する。
市ツーリズム推進課は「ウクライナ側から子供たちと触れあいの機会を設けて欲しいという要望があった。練習会場となる大田原市や白河市も含めて、市民との交流の機会を設けたい」としている。
一方、ハンガリー選手団は9月3~17日に宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで事前合宿を行う。選手とコーチ計25人程度が参加。パリ五輪男子ハンマー投げ銀メダリストのベンツェ・ハラス選手や、女子7種競技7位入賞のクセニア・クリジャン選手らが参加する予定だ。
県スポーツ振興課によると、ハンガリーからは21年の東京五輪・パラリンピックなど過去2回、選手団の事前合宿を受け入れた。文化的な交流も深めてきた経緯があり、今回も県が在日ハンガリー大使館を通じて働きかけた。県は「これまでのように、市民のための陸上教室を選手団と開きたい」とする。(海東英雄)