【明治安田J1リーグ】川崎フロンターレ 2ー2 浦和レッズ(5月21日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)【映像】DOGSOなし!川崎DFが浦和FWを引っ掛けた瞬間 Jリーグで判定をめぐる論争だ。川崎フロンターレのDF丸…
【明治安田J1リーグ】川崎フロンターレ 2ー2 浦和レッズ(5月21日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)
Jリーグで判定をめぐる論争だ。川崎フロンターレのDF丸山祐市が、ハーフウェイライン付近で浦和レッズのFW髙橋利樹を後ろから倒した。髙橋が抜け出していれば独走状態になっていた可能性もあり、丸山に下されたイエローカード判定について、ファンの意見が割れている。
川崎Fと浦和は5月21日、延期分のJ1リーグ第13節で対戦。試合は42分の浦和の先制点を皮切りにゴールを奪い合う展開となり、最終的には2ー2の同点で痛み分けとなった。両者が勝点1に留まった一戦では、物議を醸す判定もあった。
ゴールレスで迎えた20分、川崎Fがパスを繋いで押し込む中、MF脇坂泰斗から丸山へのパスが短くなる。これに鋭く反応したのが、浦和の髙橋だ。背番号18は全力スプリントでハーフウェイライン付近を転がるボールを追いかける。そしてこの時、丸山も少し遅れてボールに反応。想定よりも短くなったパスにステップが合わず体勢を崩しながらも、身体を投げ出してボールを足で触ろうとした。
次の瞬間だった。髙橋がわずかに早くボールに到達して抜け出そうとした時、丸山の伸ばした左足が髙橋の足を引っ掛けてしまったのだ。後ろからのトリッピングを受けた髙橋は転倒。飯田淳平主審はすぐに笛を吹き、丸山にイエローカードを提示した。
しかし、この判定に浦和陣営は納得できない様子。髙橋だけでなく、MF金子拓郎やMF関根貴大も主審に駆け寄り、猛抗議をした。実況の小松正英氏が「浦和の選手たちは、『今のが引っ掛かっていなかったら決定機になっていただろう』ということを飯田レフェリーに言っているんだと思いますが」と伝えると、解説の松原良香氏も「完全にフリーになっていましたからね」と補足した。
結果的に浦和サイドがアピールしていたDOGSO(Denying an Obvious Goal Scoring Opportunityの略語で、決定的な得点機会の阻止)とは、判定されなかった。DOGSOの場合は基本的にレッドカードが提示されるが、今回はハーフウェーライン付近でゴールまで距離があったこと、さらに川崎FのDF高井幸大が同じライン付近でカバーが間に合う可能性があったことから、SPA(Stop Promising Attackの略語で、DOGSOの4要件全てを満たしていない場合のファウル)としてイエローカードになったと推測できる。
ただ、DOGSOの「要件1:反則とゴールとの距離」に関してJリーグは、「一般的にはペナルティーエリア内、ペナルティーエリア付近で、目安としてはゴールまで25m以内の距離で決定的な得点機会を阻止するファウルを犯した場合にDOGSOに該当されます。ただし、具体的な距離の基準はなく、ペナルティーエリアから少し離れた位置での反則でも、DOGSOが適用されるケースもあります。例えばハーフウェーライン付近であっても、ボール保持者の前方にDFがおらず、GKと1対1となる場面では、DOGSOが適用される可能性は高いと言えます」と説明している。今回のケースは判断が難しいケースとも言えるだろう。
そのためこのジャッジに対しては、SNS上のサッカーファンたちも注目した。「丸山、DOGSO未遂。ゴールまでの距離あったから助かったな」「DOGSOにはハーフウェーライン上だしちと厳しかないかね…」「もう少し高い位置だったらDOGSOか」「まぁ妥当な判定だな」「もう少し自陣寄りで、高井くんの位置が低いとDOGSO成立してしまう」など判定を支持する声があった一方で、「なんで丸山退場じゃないの?」「レッドだろ」「あのファウルなかったら決定機だったと思うんだよなー」「優しいなー」「今のDOGSOで赤でもよくないか」などの声も。DOGSOを巡って意見が真っ二つに分かれている。
(ABEMA de DAZN/Jリーグ)