(18日、セイコーゴールデングランプリ陸上2025東京) 男子100メートルの柳田大輝(東洋大)は、9日前の感覚を思い…
(18日、セイコーゴールデングランプリ陸上2025東京)
男子100メートルの柳田大輝(東洋大)は、9日前の感覚を思い出していた。
9日の関東学生対校選手権。追い風4・5メートルの中で参考記録にはなったが、日本記録と同タイムの9秒95で優勝した。
体は風に押されていた。とは言え、スタートラインから飛び出すスピード感は覚えている。「経験をするか、しないかでは全然違う」と柳田。
スタートは「僕の生命線」と自負する。この日の決勝も「そこ(スタート)だけに集中した」。数歩で横一線から抜け出すと、さらにスピードアップ。2019年世界選手権王者のコールマン(米国)、9秒98の自己ベストを持つ桐生祥秀らを振り切り、頂点に立った。
「今年一番の目標は、東京の世界陸上のファイナルで走ること。そのためにはどんなレースでも1番でゴールすることが大事」。23年世界選手権、昨夏のパリ五輪と若くして日本代表を経験した21歳が、また一段ステップアップした。(室田賢)