日本相撲協会は15日、埼玉県所沢市出身の元小結・北勝富士関(32・本名中村大輝)の引退を発表した。市の観光大使を務めるなど、地元で親しまれてきただけに、引退を惜しむ声も聞かれた。 中村少年が本格的に相撲を始めたのは小学生の時から。中学1年…
日本相撲協会は15日、埼玉県所沢市出身の元小結・北勝富士関(32・本名中村大輝)の引退を発表した。市の観光大使を務めるなど、地元で親しまれてきただけに、引退を惜しむ声も聞かれた。
中村少年が本格的に相撲を始めたのは小学生の時から。中学1年まで指導した入間市の「入間少年相撲クラブ」総監督の西沢正夫さん(62)は、「負けず嫌いでけいこ熱心。『もうやめなさい』と、けいこを止めたのは後にも先にも彼だけだった。よくがんばった」といたわった。
所沢市役所の1階ロビーには、北勝富士関の等身大のパネルがあり、記念撮影をする人も多い。小野塚勝俊市長は、一昨年の名古屋場所で優勝決定戦に進んだ活躍などを挙げながら、「所沢市出身幕内力士として、多くの市民に夢と勇気と誇りを与えてくれた」と功績をたたえた。
同市内の障害者施設支援員の女性(57)は「市民として応援していたが、最近はけがをして心配していた。引退は残念です」と語った。(米沢信義)