卓球王国のメディアが橋本を警戒した(C)Getty Images 5月13日、国際卓球連盟(ITTF)が、2025年第20週の世界ランキングを発表した。 女子では今回もトップ10に4人の日本選手が名を連ねている。日本勢の最高は前回と同じく6…
卓球王国のメディアが橋本を警戒した(C)Getty Images
5月13日、国際卓球連盟(ITTF)が、2025年第20週の世界ランキングを発表した。
女子では今回もトップ10に4人の日本選手が名を連ねている。日本勢の最高は前回と同じく6位に入った張本美和。そして以降も順位に変動はなく、7位早田ひな、8位大藤沙月、9位伊藤美誠が続いた。さらに12位には、4月に行われたWTTコンテンダー太原で優勝を飾った橋本帆乃香が入り、前回の13位から自己最高順位にランクされている。
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日本勢が上位に並んだ最新ランキングが発表されると、中国の国内ポータルサイト『捜狐』でも特集記事が掲載され、日本選手の活躍ぶりなどを伝えている
今回も1位の孫穎莎をはじめ、5位まで中国選手で占められている女子のランキングだが、同メディアは、「日本の新星・張本美和が最大の脅威となっている」などと主張。各選手のポイントなどにも触れながら、「日本国内での争いも激化している」と指摘する。
また今回のランキングでは、サウジスマッシュ2024のポイントが失効となった関係で、中国、日本など上位以外で順位の大きな変動があったと説明し、「アジア卓球界は現在、二極化の様相を呈している」と分析。上位のみならず、20位以内にも中国勢の若手選手が新たに加わったとして、「中国代表に新たな活力を注ぎ込んでいる」と綴っている。
その一方で同メディアは、日本勢の躍進を論じる中で、自己最高ランクとなった橋本の順位にも言及。「警戒すべきは、日本のカットマン・橋本帆乃香の世界ランクが急上昇し、12位にまで浮上していることだ。彼女の独特なプレースタイルは、中国女子卓球の主力選手たちにとっても、すでに実質的な脅威となっている」と評価。続けて、「国際卓球連盟のデータによると、過去約2年間で、カットマンが中国選手に勝つ確率は27%も上昇しており、技術革新が競技の勢力図を塗り替えつつある」などと見解を示している。
他にも、5月17日からカタールで開催される世界選手権の見通しとしても、シングルス連覇を目指す孫穎莎など中国選手について、「最も強力な挑戦に直面している」と説きながら、「2000年代生まれの日本の新星が頭角を現し、世界卓球選手権では衝撃的な番狂わせが起こる可能性が極めて高まっている」として、警戒心を高めている。
若き日本選手の台頭が、卓球王国・中国に新たな緊張感をもたらしているようだ。やはり、女子卓球界における世界の頂点を目指す競い合いは、新たな局面を迎えつつあるのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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