ダイヤモンドバックス戦で5失点と打ち込まれた佐々木。(C)Getty Images 明らかに精彩を欠いた。現地時間5月9…

 

ダイヤモンドバックス戦で5失点と打ち込まれた佐々木。(C)Getty Images

 

 明らかに精彩を欠いた。現地時間5月9日に行われたダイヤモンドバックス戦にドジャースの佐々木朗希が先発登板。4回1/3(61球)を投げ、被安打5(2本塁打)、与四死球3、5失点。勝利投手の権利まであとアウト3つの場面での降板を余儀なくされた。

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 打球が飛び、ボールは滑る乾燥地帯での登板、それもロッテ時代も含めてキャリア初となる中5日でのマウンドとあって、佐々木にとって少なからず環境面での難しさはあった。しかしながら、背番号17が投げるボールに打者を圧倒する球威はなかった。

 とりわけ不安定だったのは、彼の生命線となる4シーム。最速は97.5(約156.9キロ)を記録したボールの平均球速は94.8マイル(152.5キロ)で、投球全体で4回しかなかった空振りも4シームでは1回しか取れなかった。

 伝家の宝刀であるスプリットで空振り、あるいは三振を取るために、必要なカウントを稼ぐ4シームが機能しなかった。これによって佐々木は手詰まりとなって、成す術を失った感が否めなかった。

 本人が「シンプルに技術不足」と認める通り、明らかな改善が求められる状況にあって、マイナーでの調整案が提唱されてもいる。もっとも、国際アマチュアFAの対象選手としてマイナー契約を締結している佐々木は、他の選手よりもメジャーを離れて時間を与えやすい存在ではある。

 ただ、現地時間5月10日の会見でデーブ・ロバーツ監督が「ここ(メジャー)での勉強は、とても、とても有意義なことだと考えている」と明言したように、苦戦しているとはいえ、メジャーで戦えるだけのポテンシャルを持った選手を「レベルが下がる」からとマイナーに落とすのは安直ではないだろうか。

 実際、佐々木ほどの実績を持った選手にとってはメジャーリーグとは異なる環境で仕切り直すことの方が難しいという見方もある。まだ寒風が吹いていた今年2月、米YouTubeチャンネル『Foul Territory』に出演したMLB通算2043安打の名捕手AJ・ピアジンスキー氏は「(マイナー調整は)絶対にない」と断言。強い言葉でもって持論を展開した。

「サービスタイムの問題もあるし、何よりも彼の自信を完全に壊すことになる。バカだな。じゃあ、ササキに『お前、最高のボールを投げるね』って言っておいて、『他のピッチャーを使いたいからトリプルAに送るわ』って言うのか? そしたら彼は『俺は投げられるのに。あり得ない』と思うに決まってる。そんな簡単に選手は降格させられないんだよ」

 今後もおそらくメジャーでの戦いの中で試行錯誤は続く。そんなタフな場で佐々木は、どう己を仕上げていくのか。“壁”にぶち当たった今まさに怪物の真価が問われている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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