調子の上がらないローソンはシートを奪われるか(C)Getty Images ここまで6レースを終えたF1の2025年シーズンでは、すでにいくつかのドライバー交代が行われている。 第2戦中国GP終了直後には、レッドブルで走っていたリアム・ロー…

調子の上がらないローソンはシートを奪われるか(C)Getty Images

 ここまで6レースを終えたF1の2025年シーズンでは、すでにいくつかのドライバー交代が行われている。

 第2戦中国GP終了直後には、レッドブルで走っていたリアム・ローソンが成績不振により、レーシングブルズに降格。入れ替わりで角田裕毅がレッドブル入りを果たした。

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 さらに、次戦となる第7戦エミリア・ロマーニャGPからはアルピーヌのリザーブドライバーであるフランコ・コラピントが、ジャック・ドゥーハンに替わってステアリングを握る。また、このコラピントの起用についてチームは5戦限定であると表明しており、事実上の“試用期間”であるなどとも報じられている。

 言うまでもなくF1ドライバーは誰であれ、シーズン途中でもシート喪失の危機と隣り合わせだ。今季は序盤にして、ローソンはトップチームの座を追われ、また、パフォーマンス向上の兆しがみられないと判断されたドゥーハンも、コラピントにそのポジションを譲っている。

 そして、レーシングブルズ、アルピーヌのチーム内のドライバー人事について、今後の変動も見込むF1界OBの声も伝えられているようだ。

 2000年代初めにウイリアムズからF1デビューを果たし、通算7勝を記録したファン・パブロ・モントーヤ氏による見解が英メディア『RacingNews365』の中で報じられている。モントーヤ氏からは、現在もポイントに届いていないローソンに対し、「早く調子を取り戻さなければ、レッドブルが他の選手を探し始めるのは確実だと思う」として、レーシングブルズからの解雇もあり得ると述べたという。

 またモントーヤ氏は、レッドブル下部組織に所属するアービッド・リンドブラッドの存在にも言及。8月にスーパーライセンス取得可能となる18歳を迎えるリンドブラッドが、ローソンのシートを得る可能性があると述べており、「チームがどこかの時点でリンドブラッドを起用しても、まったく驚かない」などと見通している。

 さらに同メディアも、「まだ17歳でありながら、すでにF1出走に必要なFIAスーパーライセンスポイントを取得しているリンドブラッドは、現在F2でデビューシーズンを戦っており、レッドブル・ジュニアプログラムの中でも“次の候補”に位置付けられている」などと説明。また、正規のリザーブドライバーでもある岩佐歩夢の名前も挙げており、「アユム・イワサも控えてはいるが、イギリス人であるリンドブラッドは高く評価されており、すでにレーシングブルズの将来のレギュラードライバーと見なされている」として、今後のシートの行方を展望する。

 他にも、モントーヤ氏のコメントとしてアルピーヌへの見通しも綴られており、レーシングブルズと状況が似ていると評しながら、「コラピントのパフォーマンスが良くなければ、(再度の交代という)同じようなことが起きるだろうね」などと予想している。

 世界最高峰の舞台では、才能の発揮が期待される若手が数多く控えていることも明らか。シーズンは始まったばかりとはいえ、やはり当落線上にいる現役F1ドライバーたちにとっては、毎レースが生き残りをかけた戦いとなることは間違いないようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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