サッカーJ1のファジアーノ岡山の運営会社は、4月の株主総会で2024年度(24年2月1日~25年1月31日)の決算を承…

 サッカーJ1のファジアーノ岡山の運営会社は、4月の株主総会で2024年度(24年2月1日~25年1月31日)の決算を承認した。営業収入は過去最高を更新する20億3600万円。一方、J1初昇格に向けた強化費などで営業費用も過去最高の21億4500万円となり、2期連続の赤字となった。

 株主総会は4月30日に開催。24年度の1試合平均のホーム戦入場者数は9188人と前年度から693人増え、昇格プレーオフ1試合を含めると9462人だった。入場料収入は前年度比18・1%増の2億9300万円、広告料収入は同5・6%増の9億1千万円、グッズ収入は同47・2%増の2億3700万円といずれも過去最高を更新した。

 一方、営業費用は合宿費や遠征費、選手・チームスタッフ人件費を含む事業費が同8・5%増の12億7700万円で過去最高に。管理コストも同4・2%増の8億6800万円となった。

 J1に初昇格した今シーズンはシーズンパスが前年度の2倍近い6500件売れ、ファンクラブ加入も6500件から1万件に。4月29日までのホーム8試合に1試合平均1万4342人が来場。ホーム側のチケットはすべて完売しており、初の売り上げ30億円の達成を見込んでいる。

 ただ、2023年度のJ1に在籍したクラブの平均52億円とは大きな開きがある。ファジアーノは今期から最速3期での売り上げ40億円の達成を目指すとしている。現在の本拠地・JFE晴れの国スタジアム(岡山市北区)での入場料収入は最大で8億円程度と試算しており、「見たくても見られない」状態の解消を目指し、フットボール専用スタジアム建設の機運を醸成したいとしている。(大野宏)