春季近畿地区高校野球大会奈良県予選(県高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の準決勝2試合が8日、橿原市のさとやくスタ…

 春季近畿地区高校野球大会奈良県予選(県高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の準決勝2試合が8日、橿原市のさとやくスタジアムであった。奈良大付は奈良に2―1、天理は橿原学院に8―0(7回コールド)で勝利した。天理は5年連続、奈良大付は3年ぶりの決勝進出となった。決勝は10日午後3時から、3位決定戦は同日正午から同スタジアムで予定されている。(周毅愷)

 県内屈指の強豪、天理に挑んだ橿原学院だったが、三回途中までに大量7点を奪われた。

 「えぐいな」。ベンチから戦況を見守っていた吉村俊紀投手(2年)は、天理の打撃力に圧倒された。満塁本塁打を浴びた直後に、マウンドへ上がると、初球の直球が外角低めに決まり、一気に吹っ切れた。テンポ良く投げることを心がけ、「相手打者に考える間を与えなかった」。五回まで投げきり、1失点で切り抜けた。

 直球は最速120キロにも満たないが、この日の投球は自信になった。「強豪相手でもチェンジアップを織り交ぜて低めに投げれば、ゴロを打たせられる」

 今春の近畿大会は奈良で開かれるため、奈良の出場は3枠ある。3位決定戦に勝てば近畿大会に出場できる。「3位になって、他府県にどこまで通用するか試したい」と前を見据えた。(周毅愷)

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 奈良の福本碧生選手(2年)はこの日、守備でチームを盛り上げた。試合は奈良大付に惜敗したものの、「選手それぞれに活躍できる場があるのが野球の面白さ」と語り、練習で磨いてきた実力を発揮した。

 1点を追う八回、中堅手として出場した。チームは1死三塁のピンチを背負った。これ以上点を与えたくない場面だ。

 すると、相手打者の打球が目の前に飛んできた。捕球し、思い切り本塁に返球した。本塁に走り込んできた三塁走者はタッチアウト。みんなが喜んでくれた。

 肩は強くないと自認するからこそ、捕球から投げるまでの姿勢にこだわってきた成果が出た。「素直にうれしかった」

 夏への課題は打撃力を磨くこと。「レギュラーを取りたい」と意気込んだ。(周毅愷)