2027年の国民スポーツ大会(国スポ)と全国障害者スポーツ大会(障スポ)の宮崎県内開催に向けて、一般公募した公式ポスターのデザインが公表された。機運を高めようと県庁で4月21日、表彰式と合わせて大型看板の除幕式があった。 ポスターデザイン…
2027年の国民スポーツ大会(国スポ)と全国障害者スポーツ大会(障スポ)の宮崎県内開催に向けて、一般公募した公式ポスターのデザインが公表された。機運を高めようと県庁で4月21日、表彰式と合わせて大型看板の除幕式があった。
ポスターデザインは全国から158件の応募があり、最優秀賞には宮崎市出身で大学事務員の郡司桃子さん(27)=京都市伏見区=の作品が選ばれた。
障害がある人とない人、2人の走者が宮崎の海や山を越えて走り抜ける様子のイメージを描き、高千穂の夜神楽で舞台に飾られる「彫(え)り物」をモチーフにした。
大地を力強く蹴る下半身を斜め後方、下側のアングルからアップで捉えたような構図が印象に残る。陸上競技や国スポ、障スポの写真、資料を見て「これだ」と、すぐにひらめいたという。
進学のために18歳で離れた宮崎の、思い出に残る海や山の様子を盛り込み、色合いも調整を重ねて1カ月ほどで完成させた。
公式ポスターは5千枚が刷られ、県内の学校や駅、スポーツ施設などに掲示される。県庁東側に飾られる大型看板も郡司さんの作品をもとにデザインされた。
大好きな故郷に自身の作品がたくさん飾られることに、郡司さんは「恥ずかしいけど、うれしい。帰省するたびにニヤニヤしちゃうかも知れません」と喜ぶ。「目にした人が、ポスターの中の走者たちと同じく、力強く前に進んでくれたらうれしいです」(吉田啓)