◇LIVゴルフリーグ◇コリア 2日目(3日)◇ジャック・ニクラスGC (韓国)◇7354yd(パー72)54歳になった…

よろけるぐらいマン振り

◇LIVゴルフリーグ◇コリア 2日目(3日)◇ジャック・ニクラスGC (韓国)◇7354yd(パー72)

54歳になったフィル・ミケルソンが、ことし好調だ。初戦こそケガで欠場したものの、3月の香港で3位、4月マイアミで6位とトップ10入り。これまで全5試合で24位以内に入ってポイントを稼いでいる。ポイントランキングは14位で、24位以内に付与される来季のシード権(ロックゾーン)をキープしている。

おもりのついた素振り棒(黄色)

初日スタート前、一番遅く練習場に現れたミケルソンはキャディバッグからおもむろに素振り用の練習器具を取り出すと、120%近いスピード感でビュンビュンと振り回し始めた。先端におもりのついた素振り棒は、携帯と連動しており、素振りをしては携帯の画面でスピードをチェックしていた。

しばらくすると先端のおもりを付け替えて、再びマン振り。ひとしきり振った後にドライバーを取り出し、後ろに計測器を置いて再びマン振り。計測器を見て、ヘッドスピードを確認しているようだった。練習場に来ていきなりそんなフルスロットルで振って大丈夫?と心配になるが、実はクラブハウスで汗だくになるまでトレーニングをやってきているらしい。そうでなきゃ、こんなに振ったら体を痛めてしまうだろう。

マン振りを繰り返す

ヘッドスピードがMAXの状態でスタートしたい。若い選手たちと戦うには、それだけ体の準備が必要なのだろう。ことしのドライビングディスタンスは平均302.5ydでフィールドの31位。54歳でこの数字は、賞賛に値する。

この日は、初日3オーバーと不本意な成績だったこともあってか、ホールアウト後に再び練習場に現れた。日没近く、最後まで球を打っていた。陽が傾く中でスイング調整をする姿は気合十分。それどころか鬼気迫るものすら感じられた。

練習に余念がない

そんな姿を見ていると、「ひょっとして…」と思わざるを得ない。目先の調整ではなく、キャリアグランドスラムまでに残されたメジャータイトル「全米オープン」(2021年の全米プロ優勝により、過去5年の同大会覇者の出場資格がある)に向けた調整なのではないか。先日の「マスターズ」でロリー・マキロイ(北アイルランド)に先んじられたことで、俄然、気合が入っているのではないか。

「ミケルソンはもう終わった」という声すら囁かれる昨今だが、久しぶりに見た彼は、全く衰えを知らなかった。6月12日開幕の「全米オープン」まで一月あまり。「自分には時間がない」―。練習場から去っていく背中から、そんな声が聞こえてくるようだった。(韓国・仁川/服部謙二郎)