◇国内男子◇中日クラウンズ 3日目(3日)◇名古屋GC和合C(愛知)◇6557yd(パー70)◇晴れ(観衆6415人)…

2017年大会覇者の宮里優作 (C)JGTOimages

◇国内男子◇中日クラウンズ 3日目(3日)◇名古屋GC和合C(愛知)◇6557yd(パー70)◇晴れ(観衆6415人)

継続中の国内ツアートーナメントとしては、最も長く同じコースで開催されている「中日クラウンズ」。過去10大会は40代のチャンピオンが半数を占めるなど、経験が大いに発揮される大会でもあり、歴史的に初優勝者が誕生しにくかった側面もある。前年の米澤蓮のツアー初タイトル獲得が、2003年の星野英正以来21年ぶりだった。

コンディションに恵まれた3日目にようやくビッグスコアも出てきた今大会は、ここまで首位が通算6アンダー。5打差以内に23人がひしめく混戦模様にあって、初優勝を目指す選手も上位に名を連ねる。

6アンダー首位の岡田晃平、5アンダー4位の石坂友宏金子駆大、4アンダー8位の長野泰雅、3アンダー10位の上井邦浩発多ヤマト…。未勝利の6人がトップ10からチャンスをうかがう。

最も近い位置にいる岡田が「去年(東北福祉大の)米澤先輩が優勝している。“そういう感じ”という自分の中で明確なイメージがある」と言えば、石坂も「同学年の(米澤)蓮が優勝していますし、アマチュアとして一番最初に出してもらった大会で、やっぱり勝ちたい」。2年連続で初優勝者が生まれれば、海外招待選手を除いて大会史上初めてとなる。

自らも1打差4位につけ、この大会を含めて4勝を挙げた2017年以来の優勝を狙う宮里優作は、「いかに自分を“和合色”に染めていくか」と独特の表現で攻略のポイントを語る。その心は、ツアープロの言葉としてよく聞かれる「自分のゴルフをする」とは対極のスタイルだという。

「ここは、そうじゃない。力のある選手ほど、自分のイメージが強すぎる時があるし、プロって、なかなかそれを消せないものなんです」。例として挙げるのは、残り100ydのシチュエーション。本来しっかりピンを攻めるのがツアープロに求められるスタンダードだが、この和合ではそれが正解とは限らない。

「やっぱり、そこを徹底してやらないと(スコアに)つながっていかないコース。とにかく、いかに“和合色”にするかが大事」。過去22回の出場では予選落ちも8回経験。少なくない苦い記憶も、コースに染まる上では間違いなく糧となる。(愛知県東郷町/亀山泰宏)