AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)ファイナルズの準決勝、アル・ヒラルvsアル・アハリが29日にキング・アブドゥッラー・スポーツ・シティで行われ、1-3で勝利したアル・アハリが決勝進出を決めた。 アル・ヒラル(サウジアラビア)は…

AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)ファイナルズの準決勝、アル・ヒラルvsアル・アハリが29日にキング・アブドゥッラー・スポーツ・シティで行われ、1-3で勝利したアル・アハリが決勝進出を決めた。

アル・ヒラル(サウジアラビア)は準々決勝で光州FC(韓国)相手に驚異の7-0の圧勝。最多5度目のアジア制覇へ勢いに乗る勝ち上がりを見せた。ファイナル進出を懸けた同国対決では先発2人を変更。負傷でベンチ外となったカンセロの代役にアル・シャフラニ、タンバクティに代えてアル・ブライヒを起用した。

一方のアル・アハリ(サウジアラビア)は準々決勝でブリーラム・ユナイテッド(タイ)に3-0の快勝。こちらも余力を残して順当にベスト4進出を決めた。大会初制覇へ最大の関門となる最多王者との大一番では全く同じスタメンを採用した。

開始5分余りでアリオスキ、マジュラシの両サイドバックにイエローカードが出る難しい入りとなったアル・アハリだったが、見事なチームプレーでゴールをこじ開ける。

9分、ディフェンスラインのイバニェスが絶妙なミドルスルーパスを左サイドのスペースへ送り込むと、快足を飛ばしてゴールライン際で追いついたガレーノがダイレクトで折り返す。これをゴール前に走り込んだフィルミノが右足ワンタッチでゴールネットに流し込んだ。

立ち上がりの先制点で完全に勢いづくアル・アハリは以降も試合の主導権を掌握。18分にはボックス右に抜け出したケシエに決定機も、右足シュートはGKボノの好守に阻まれる。

それでも、前半半ば過ぎの27分には中央でボールを持ったマフレズのスルーパスでボックス左に抜け出したトニーがボノをシュートフェイントでかわして無人のゴールへ左足シュートを流し込む。当初はオフサイド判定となったが、VARの介入によってオンサイドでのゴールが認められた。

ボールの保持率こそ若干上回ったものの、攻撃の糸口を見いだせず、相手の鋭いカウンターに手を焼くアル・ヒラル。だが、前半終盤の42分にはケシエのコントロールミスがボックス左に流れたところに素早く反応したサレム・アル・ドサリが鋭いシュートを右足シュートをゴールネットに突き刺し、ツキにも恵まれて1点を返す。

これでピッチ上の熱量が一気に上がると、両者は球際でより激しい攻防を繰り広げる。その流れで小競り合いが発生し、アル・ヒラルのスタッフがレッドカードで退席処分となる一幕も。ただ、試合はアル・アハリの1点リードで後半へと折り返した。

迎えた後半、開始直後にはゴール右に抜け出したトニーがいきなりゴールネットを揺らしたが、これは際どいオフサイド判定で認められず。さらに、直後にもアリオスキの左クロスをゴールネットに流し込んだトニーだったが、今度はアリオスキのオフサイドを取られてこれもノーゴールの判定に。

一方、流れを変えたいアル・ヒラルは58分、アル・シャフラニと精彩を欠いたマルコス・レオナルドを下げてアルトゥハイファン、カイオを同時投入。しかし、この交代直後には中盤で見事なインターセプトから中央突破を仕掛けたイバニェスを完全にアフターで倒したクリバリに2枚目のイエローカードが掲示され、ビハインドに加えて痛恨の退場者を出してしまった。これを受け、ジョルジェ・ジェズス監督は68分に投入直後のカイオを犠牲にし、センターバックのタンバクティを投入した。

ゲームコントロールを意識しながらカウンターを軸にトドメの3点目を狙うアル・アハリ。73分にはフィルミノ、マフレズの連続シュートでゴールに迫るが、いずれも右ポストを叩く。続く78分にはボックス左に持ち込んだガレーノが得意の角度から右足シュートを放つが、これも右ポストを叩く。

さらに、82分にはボックス内で仕掛けたマフレズがDFに倒されてPKを獲得。しかし、キッカーのケシエが左を狙って蹴ったシュートはPKストップの名手ボノの完璧な読みにはじき出され、トドメを刺せない。

守護神のビッグプレーで望みを繋いだアル・ヒラルは最後の力を振り絞って8分が加えられたアディショナルタイムに攻勢を仕掛けたが、ゴールが遠い。すると、97分にはフィルミノに代わって投入されたばかりのアル・ブライカンにトドメの3点目を決められて万事休す。

この結果、最多王者アル・ヒラルとの同国対決を制したアル・アハリが2012シーズン以来の決勝進出。5月3日に行われるファイナルではアル・ナスルvs川崎フロンターレの勝者と初優勝を懸けて激突する。

アル・ヒラル 1-3 アル・アハリ

【アル・ヒラル】

サレム・アル・ドサリ(前42)

【アル・アハリ】

ロベルト・フィルミノ(前9)

イヴァン・トニー(前27)

フィラス・アル・ブライカン(後52)