支配下登録復帰後、初登板で1回無失点 2年前の屈辱を乗り越え、背番号70が本拠地のマウンドに戻ってきた。中日の近藤廉投手が27日、バンテリンドームでのヤクルト戦に5番手で登板し、1回を無失点に抑えた。復活の舞台裏には、昨季までチームを指揮し…

支配下登録復帰後、初登板で1回無失点

 2年前の屈辱を乗り越え、背番号70が本拠地のマウンドに戻ってきた。中日の近藤廉投手が27日、バンテリンドームでのヤクルト戦に5番手で登板し、1回を無失点に抑えた。復活の舞台裏には、昨季までチームを指揮した“ミスタードラゴンズ”の存在があった。

 2020年ドラフトで札幌学院大から育成1位で入団。ルーキーイヤーの2021年3月30日に早々に支配下登録選手に昇格を果たした。だが、3年間で未勝利のまま。さらに2023年8月25日のDeNA戦では9回に登板すると、屈辱の10失点。炎上しながら62球を投げる姿は大きく話題を集めてしまった。

 そのまま2軍に降格し、防御率72.00という数字でシーズン終了。育成契約で出直しとなった。それでも今季は2軍で7試合に登板し、2勝0敗1セーブ、防御率0.00と結果を残した。24日に支配下登録に復帰。背番号も再び「70」を取り戻した。

 中日球団の公式YouTubeが27日に公開した動画では、近藤が支配下復帰までの舞台裏を語った。そこで近藤は昨年、落合英二2軍投手兼育成コーチ(現2軍監督)から「おまえ本当はクビだったぞ」と言われていたことを明かしている。

 だが、それを止めたのは立浪和義前監督だった。「ああいう経験をした人は強くなると思うから、あと1年残してやってくれ」と進言し、育成契約で残留となったことを、後になって聞いたという。復活の舞台に立った26歳の左腕は、立浪前監督への「恩返し」を誓っていた。(Full-Count編集部)