【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆血統で振り返る皐月賞【Pick Up】ミュージアムマイル…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆血統で振り返る皐月賞
【Pick Up】ミュージアムマイル:1着
父リオンディーズは昨年の天皇賞(春)を勝ったテーオーロイヤルに次いで2頭目のGI勝ち馬を出しました。クラシックレースは初制覇です。
リオンディーズは、ロードカナロア、ドゥラメンテ、ルーラーシップ、レイデオロなどと同じくキングカメハメハの息子で、現役時代、朝日杯FSを勝ってJRA賞最優秀2歳牡馬に選出されました。ただ、折り合いに難しさがあり、屈腱炎により日本ダービーを最後に引退したため、能力に釣り合うほどの競走実績は挙げられなかった印象があります。エピファネイアの半弟、サートゥルナーリアの4分の3兄という良血ながらタイトルの少なさが影響したのか、引退後は社台スタリオンステーションではなく、日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬入りしました(当時サートゥルナーリアはデビュー前)。
初年度の種付け料は100万円。テーオーロイヤルをはじめ、リプレーザ、アナザーリリック、インダストリア、ジャスティンロック、サンライズホークといった活躍馬をコンスタントに出して評価を上げていき、2025年には400万円まで上昇しています。来年はミュージアムマイル効果でさらに上がることでしょう。
母ミュージアムヒルは芝1200〜1600mを得意とし、最終的には3勝クラスに在籍しました。ミュージアムマイルは初仔です。ハッピートレイルズにさかのぼるファミリーは繁栄しており、昨年、オークスと秋華賞を勝ったチェルヴィニアが出ました。
エピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアの三兄弟は、ハーツクライと相性良好です。母方にハーツクライを抱えた産駒が計20走以上している75頭の種牡馬を、1走あたりの獲得賞金額が多い順に並べると、1位エピファネイア(467万円)、2位サートゥルナーリア(466万円)、3位リオンディーズ(391万円)となり、シーザリオの息子たちが金銀銅を独占します。エピファネイアはエフフォーリアを、サートゥルナーリアはファンダムを、リオンディーズはミュージアムマイルを出しています。この配合パターンは注目です。
◆血統で振り返るアンタレスS
【Pick Up】ミッキーファイト:1着
土日に行われた3つの平地重賞の勝ち馬は、すべてスペシャルウィークの血を抱えています。「ドレフォン×スペシャルウィーク」は、10頭出走してミッキーファイト、サーマルウインドなど6頭が勝ち上がり、成功を収めています。
母スペシャルグルーヴはその名から推察されるとおり女傑エアグルーヴの直牝系に属しています。繫殖牝馬としてきわめて優秀で、本馬の他にジュンライトボルト(チャンピオンズC、シリウスS)、グルーヴィット(中京記念)を産んでいます。エアグルーヴ牝系とドレフォンの組み合わせといえばデシエルト(中日新聞杯)の名が挙がります。
父ドレフォンは皐月賞馬ジオグリフを出していますが、ダートGIはまだ勝っていません。本馬はレパードS、名古屋大賞典に次いで重賞3勝目。兄弟やファミリーの質、配合構成、540kg台の雄大な馬格から、まだまだ伸びしろがあり、ジャパンダートクラシック2着、フェブラリーS3着という成績からも、ドレフォン産駒のダートGI制覇に最も近い馬でしょう。